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Traveling Clothes | GREEN | ヨガ・アーユルヴェーダ講師 サントーシマ香

, 2017/08/11

「窓を開けて、肩の力を抜いて深呼吸をして、いま自分がどう感じているかをセンスしてみる。ヨガのクラスも、それを拡大してやっているんですよ」
蒸し暑い夏の公園にその人が現れると、空気が少し涼しくなった気がした。ヨガ講師として大人気のサントーシマ香さんは、元モデルという経歴も納得の美貌の持ち主。ただ、一見華やかなその印象と違い、実際の彼女はとてもリラックスした、地に足にのついた人物だった。二人の小さなお子さんの子育てに追われてなかなか自分のヨガはできていないと笑いながら、その言葉はどれもヨガの哲学に根ざしていた。ヨガに興味がなかったり、敷居が高い印象を持つ人にこそ、ぜひ彼女の話を聞いてみてほしい。
 
ーー経歴を拝見したら、10代から20代の初めまでモデルや女優さんとして活動されて、その後サンフランシスコに移住して20代を過ごされたとありました。

高校生の頃からそういう仕事をしていて、周りに大人の人がたくさんいたんですね。撮影の現場でも代理店の人とか編集の人とかいるなかで人間関係とか観察したりしていて。それで大学を卒業して進路を決めるとき、仕事もずっとしていたし、やっぱり就職には興味が向かなくて。そのときヨガがすごく楽しかったので、いろいろご縁もあってベイエリアのバークレーに引っ越したんです。 
 
ーーそれはヨガを勉強しに行かれたんですか?

それもあったけど、とにかく環境を変えたかったんだと思います。22歳にしてすでにいろんなことに疲れていた(笑)。バークレーは文化的にすごく成熟している街で、楽しかったですね。ヨガや瞑想に限らずいろんなことをいろんな人がやっていて。 
 
ーーニューエイジ的なものに興味を持つ人が多い土地ですからね。

健康やスピリチュアルな分野に対する意識がすごく高かった。それはそれで、やり過ぎてそこに執着しちゃうのも良くないなって今は思いますけど。でも、あまり人目を気にしないでやりたいことをやり尽くして中庸を見つけた人が40代とか50代の人には多かったですね。みんな一回はベジタリアンとか通っていて。私も20代の時はヨガばっかりやっていて、アーサナだけじゃなく瞑想したりマントラを唱えたり、読む本もヨガ哲学的なものばかりだったし。タイに行って1ヶ月くらい瞑想の勉強したり。そういうことばかりしていたけれど、それはもう昔の話ですね(笑)。 
  
ーーバークレーの年上のご友人のように、サントーシマさんもいろんな経験を経て中庸を発見したというか(笑)。でも、そうやって取り憑かれたみたいに何かを深く探求するのも良い経験ですよね。

そうですね。それはそれですごく良かったと思います。最近、その頃の自分が書いていたブログを発見して、他人を見るような気持ちで読んだんですけど(笑)。すごく深いことをたくさん書いていて、面白かった。今の自分とは違うけど、あの頃はあの頃ですごく一生懸命だったんだなって。 
 
ーーそれで日本に帰ってきてからもヨガの先生として大活躍されて、ご結婚もされていまは二人のお子さんを育てていらっしゃいますけど、その頃と今とでヨガとの付き合い方に変化はありますか? 

年齢もまわりの人間関係もその頃とは違いますし、もちろん変化はありますよね。やっぱり子供ができたことは大きいです。前はもともと自分が持っていた人間関係から脱出したくてヨガに逃避しているみたいなとこもあったんですけど、ある程度それもやって、またこっちに戻ってきて。でも、今は保育園に子供を見てもらっているんですけど、そこで受けてる恩恵とか、ありがたいなって思うこともあるから。 
 
ーー子供ができると、それまでだったらまったく接点がなかったような人と付き合わざるをえなくなりますよね。でもそれで初めて地域のコミュニティと繋がるというか、社会の一員になる感覚もある。

そうそう。20代から30代の初めは好き勝手にやってましたけどね(笑)。でも、今は子供がいることの不自由さもありますけど、それも含めて今はこれでいいのかな?って。子供が育った後はまた自由に旅をしたいなって思ったりもしますけど、ヨガの考え方だと、その時までは自分自身が置かれている環境の中で自分がやるべき仕事をする時期なんですね。ヨガってポーズや呼吸法を使って、今の自分に心の焦点を合わせる練習をするんですけど、そのおかげで、過去からの連続をずっと繰り返さなくても、ずっと同じ役を続けなくても、「今は今」って思えているのかもしれないです。 
 
ーー今はお仕事もされながら小さなお子さんも二人いて、慌ただしい毎日を送られていると思うのですが、生活の中でどのようにヨガを実践されていますか?

まずは朝、両側に汗びっしょりの子供が寝ているお布団の中ですね(笑)。「ハロー瞑想」って呼んでるんですけど、寝ながら手を上げて深呼吸して、今日行く場所とか会う人に「ハロー」って呼びかけるんです。それでその日出かける場所や会う人に対して前向きな気持ちをつなぐんですけど、朝起きてすぐにスマホに繋がらず、自分が迎える1日と繋がることは大事だと思います。ずーっと外側と繋がっていると誰も「ホーム」にいなくなっちゃうから。「ホーム」って心理学の表現で、私のイメージでは胸のあたりなんですけど、自分自身と向き合うことが第一の人間関係だと思うんです。家も誰もいないと荒れるじゃないですか? 外側とのつながりもすごく大事だし、目を閉じて瞑想ばかりして過ごすのも良くないなって思うけど、自分の内側がまったくケアできていないのも良くないですよね。 
 
ーーたしかにスマホでSNSとかニュースとか見てる時って、ものを考えることから逃避してるのかもしれません。

疲れとか痛みとか感情って、自分が今どういう場所にいるかってことのサインだから、それに向き合ってあげることは、自分を大切にすることだと思うんです。窓を開けて、ちょっと肩の力を抜いて深呼吸をしてみて、いま自分がどう感じているかをセンスしてみる。ヨガのクラスも、それを拡大してやっているんですよ。ポーズもいろいろあるけど基本は深呼吸して自分自身に柔らかく集中するってことなんで。 
 
ーーたしかにそうですね。

波が砂浜を洗うじゃないですか。砂浜に線を描いても、波はそれを洗い流してまた鏡のような砂浜に戻しますよね。それが深呼吸であったりとか、呼吸を使った瞑想やヨガでやっていることだと思うんです。洗い流さないと砂浜にゴミが溜まっちゃうし、ずっと同じ線を描き続けてたらいつかはグラウンドキャニオンみたいな深い谷になっちゃう。それはマッサージや温泉でも、音楽に乗って踊ることでも、ヨガじゃなくてもどんなレイヤーからでもいいので、絡みついたこわばりとか癖とかを一回さーと洗い流してフラットにしてあげる。
 
ーーこのMountain Clubはアウトドアやスポーツがテーマのメディアなんですが、そう考えると、たとえばランニングやハイキングでも「洗い流す」ことはできるかもしれないですね。

「月を指す指は一つではない」っていう言葉があるんですよ。ヨガの目指す場所を月に例えたとしたら、そこへ至る道は一本ではないと。本当にそうだなと思います。それこそスポーツでそこへ至る方もいるかもしれない。
 
ーー「月」を真理と例えるとしたら、そこへの行き方は色々あるってことですよね。それを求める行為そのものがのがヨガなのかな。

自分や社会が作っているストーリーを盲信しすぎなくていいんじゃないかな?って思うんです。それに飲み込まれちゃったら、がんじがらめになって引きこもりになったり、極端な例だと自死なんてこともあるじゃないですか。だからヨガや瞑想や、旅行に行くことも良いと思うんですけど、自分が今やっていることや環境との間に距離を取って、観察することってすごく大事だと思います。」
 
ーーもしかしたら昔のサントーシマさんも自分が作ったストーリーにがんじがらめになって、だからこそ遠いところ、カリフォルニアまで行きたかったのかもしれないし。

そうだと思います。私がそういう仕事をしてた時は本当にそうでしたね。
 
ーーあらためて、ヨガをやっていてよかったと思うことはどんなことですか?

クラスが終わった後、生徒さんたちがみんなニコニコして、幸せそうな感じで帰って行かれるんですけど、これが仕事でありがたいなって。私のやってるヨガって、呼吸してゴロゴロして休んで、また呼吸してゴロゴロして休んでっていうヨガで、ほとんど私は何もしていないんですけど(笑)。でも生徒さんも気持ちよくなって、自分も嬉しくなるって、本当に最高です。やっぱり人って共鳴し合ってるから。すごくラッキーです。
 
(プロフィール)
サントーシマ香|Kaori Santoshima
自分らしく、健やかに生きること。今回の旅人は、ヨガやアーユルヴェーダの教えをとおして、心と体のの整えかたを提案する、サントーシマ香さん。アメリカでヨガや自然療法を、インドでは医療従事者向けのアーユルヴェーダを学び、現在はその経験を活かし、各地で講座を持ちながら、書籍の執筆や翻訳、ヨガウェアのプロデュースなど、幅広く活動しています。 www.santosima.com
 
(商品クレジット)
Chill Out Tunic ¥24,840 / color: Needle Green
Rock Pants ¥22,680円 / color: Pampa Green
Message Tee ¥8,180円 / color: Dried Palm Green
 
お問い合わせ
フルマークスカスタマーサービス
0120-724-764
http://www.full-marks.com/

FULLMARKS MOUNTAIN CLUB 07 by FULLMARKS
https://issuu.com/full-marks/docs/728-mtc-master

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