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オアシスのキャンプ場|砂漠の夜

夕方からラクダに乗って、砂漠のなかにあるオアシスにつくられたキャンプ場に向かう。たった2時間とはいえ砂だらけのなかを遊牧していると、パームツリーやタマリンドなどに囲まれたオアシスを見つけたとき、妙に安堵感があってうれしい […]

04/18/2019

夕方からラクダに乗って、砂漠のなかにあるオアシスにつくられたキャンプ場に向かう。たった2時間とはいえ砂だらけのなかを遊牧していると、パームツリーやタマリンドなどに囲まれたオアシスを見つけたとき、妙に安堵感があってうれしい。オアシスのキャンプ場では伝統的なブルーマンの生活を体験できるようになっていて、彼らの名物料理を味わい、彼らの音楽を聴き、遊牧民スタイルのテントに泊まることができる。ちなみに砂漠の名物料理といえば「カリア」。タマネギのみじん切りにひき肉、タマゴ、チーズなどをのせて焼いたもので、ほどよくスパイスが利いていて日本人好み。
ここでは、オアシスまでガイドしてくれたブルーマンたちが料理人も兼任して料理をつくってくれるのだが、オアシスで食べたカリアはとくにおいしかった。夕食が終わると、ブルーマンたちはドラムを手にのんびりとリズムを取りはじめた。砂漠に住む人々は仲間で集まって料理をつくり、気ままにドラムを叩いて砂漠の夜を過ごすのが、定番の遊びかた。今夜は私たちも、ブルーマンの集まりに飛び入り参加した。
五感が研ぎ澄まされていくような暗闇。頭上で星の瞬く音が聞こえたような気がした。
This story originally appeared in Papersky No.26.