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Criollo 未来は伝統の延長にあることを示す店|Oaxacan Cuisine 5

原種、という意味をもつレストランでは、毎日メニューが変わる。シェフがアバストス市場に行って、食材を見て、前菜からデザートまで7皿のコースを決めていく。「CRIOLLO」という店名は、トマト・クリオーヨ! アボカド・クリオ […]

10/23/2018

原種、という意味をもつレストランでは、毎日メニューが変わる。シェフがアバストス市場に行って、食材を見て、前菜からデザートまで7皿のコースを決めていく。「CRIOLLO」という店名は、トマト・クリオーヨ! アボカド・クリオーヨ! と、市場で売り子からかけられる言葉に由来する。つまり、土地の味がする食材を最も大切にしている。どこで、どんな種を使って育てられたものなのか。オアハカの豊饒が、毎日違うメニューを実現している。トマトはボコボコと複雑な形をし、アボカドは小さいけれど皮ごと食べられるクリオーヨ(原種)。素材の違いを最大限に活かすために、もうひとつ重要視しているのが、トルティーヤ。コマルと呼ばれる薪で火を炊くオープンキッチンで毎日焼かれているトルティーヤは、伝統的な手法を用いてつくられる。すべての基本たるトルティーヤは伝統的な製法ながら、供される皿はじつに多彩。パン職人の父に育てられ、アメリカに渡って6年間料理を学んだヘッドシェフによる「モダンすぎない」新しいメキシカン。食材の組み合わせによって複雑な味を表現することに成功している。
200人規模のウェディングパーティが開かれるほど広大な敷地には、ハーブ類や野菜も植えられている。建物は、歴史的保存建造物に指定された貴重かつ美しいもの。土地を味わうという先端的な思想が、伝統的な価値観と違和感なく共存するレストラン。週末にはブランチも開催している。
Criollo
www.criollo.mx
>> PAPERSKY #57 MEXICO, OAXACA|Food & Craft Issue