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Table on Ten 地元農家が集う、キャッツキルのハブ・ステーション

キャッツキル山地の北側。曲がりくねった道をえんえん走ったところにあるブルームビル。過疎化が進み、人口は200人前後。お世辞にも活気があるとはいえない街に、はるばるマンハッタンから訪れる客が絶えないカフェがある。 「Tab […]

11/07/2016

キャッツキル山地の北側。曲がりくねった道をえんえん走ったところにあるブルームビル。過疎化が進み、人口は200人前後。お世辞にも活気があるとはいえない街に、はるばるマンハッタンから訪れる客が絶えないカフェがある。
「Table on Ten」は、オランダ出身のイネズ・ヴォルクさんが営む小さなカフェ兼B&B。ブルックリンでモデルとして活動していた20代の女性が移住するにはあまりに寂しい場所だ。
「そんなことないわよ。車で10分走れば美しい森があるし、飛び込んで泳げる天然のプールもある。ひと目見て気に入って、恋人と一緒に森のなかにキャビンを建てて住もうって決めたんだから」
移住は8年前。当時ブルックリンの地価高騰を受け、アーティストの友人たちがアップステートに移住を始めていた。
「最初は移住組のアーティストたちが作業できるシェアスタジオをやっていたのよ。でも、おいしいコーヒーや食事ができる場所がないよねということでカフェレストランを始めることにしたの。最近はこのあたりで農業を始める若い人が増えてきたから、ここが情報交換の場になればいいなと思って」
店で使うのはアップステートの農家がつくる食材。パンも地元のベーカリーから届くものだ。土曜と金曜の夜は、釜焼きの手づくりピザを提供。季節の野菜やつくりたてのチーズをたっぷり使ったピザにはキャッツキルの旬が詰まっている。農家同士はもちろん、農家と消費者をもつなぐ。ここはキャッツキルのハブ・ステーションのような店なのだ。
 
» PAPERSKY #51 Upstate New York | Farm & Table Issue