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Smartwool×PAPERSKY WHOSE SOCKS? vol.17 豊嶋秀樹さん

本誌との連動企画「Smartwool × PAPERSKY WHOSE SOCKS?」。通気性と保温性にすぐれたスマートウール社のソックスを、毎号、アウトドアやスポーツ等、さまざまな分野でご活躍の方々に履いていただき、本 […]

05/10/2016

本誌との連動企画「Smartwool × PAPERSKY WHOSE SOCKS?」。通気性と保温性にすぐれたスマートウール社のソックスを、毎号、アウトドアやスポーツ等、さまざまな分野でご活躍の方々に履いていただき、本誌ではゲストの足下の写真だけを掲載、それが誰の足かを想像し、ウェブサイトでゲストを紹介するといった企画です。
smartwool × PAPERSKY WHOSE SOCKS?
ANSWER:本当に肩書きにとらわれないクリエイター 豊嶋秀樹さん
第17回目のゲストは、まさに本誌のヒントとした「街へ山へ、肩書きにとらわれないクリエイター」の豊嶋秀樹さん。ある時はキュレーターとして、ある時はデザイナーとして、そしてある時は文筆家として…。出会った場所と相手次第で、肩書きが変わってしまう、自然体でありながら実にさまざまな顔を持つ豊嶋さんに、仕事と遊び、そして現在のライフスタイルについてお話をうがいました。
「最近は、ますます肩書きがわからなくなってきてしまって。仕事も遊びも境界線が曖昧で、今のところは自分の目の前にやってくるものに、単に反応しているという感じですかね」
アメリカの美術大学に学び、帰国後、大阪でクリエイティブ集団「graf」の立ち上げに参加。分野違いのクリエイターが集まるなかで、アートを軸とした活動を展開し、独立後もさまざまなアーティストとユニークな展覧会を企画してきた豊嶋さん。なかでもアーティストの奈良美智さんとのプロジェクト「Yoshitomo Nara + graf A to Z」は、国内外で話題となり、各地を転々としながら仕事をするという、現在の豊嶋さんのライフスタイルが形づくられていきました。
「僕らが廃材でつくった小屋のなかに、奈良さんが絵やいろんなものを飾っていくという、現地に滞在して制作する展示で、全国を巡回した後に、海外にも呼ばれて。当時は本当に不摂生な生活をしてたんだけど、この時期に突然、ランニングにはまったんですよ。走ったらとても気持ちがよくて、世界各国、行った先々で走るっていうのをやり始めた。走りすぎて疲労骨折するくらい。30代半ばまでスポーツなんてしてこなかったから、体の動かし方を覚えるのが楽しくて。そんな時期に山にも突然、目覚めたんですよ。たまたま嫁さんと、今日は天気がいいからお弁当をつくってどこかに行こうかってことになって、駅に向かったら高尾行きの電車がやってきて。ちょうど秋口で、高尾山の山道をザクザク歩いてたら、なんか懐かしい感じがいいなあと。帰りも中央線で帰ってきたんだけど、そのまま新宿まで行って、登山靴を買ったんです」
それから毎週末、八ヶ岳に通う日々が始まり、冬山にも出かけ、スキーを始め、クライミングまで始めてしまうという、都会での不摂生な暮らしから一転、アウトドアのフィールドへ。
「冬山に行くようになってスキーもおもしろいんじゃないかと思った時に、テレマークスキーってのがあるのを知って。スキーなんてやったことないのに、道具を一式揃えてしまい、買ってしまったからにはやるしかない!と、いきなり始めたんですよ。そしたら本当に手に負えなくて、どうしてこんなん買ってしまったんだろうって後悔しましたね。それでニセコの友達に相談したら、合宿したらどうかと言われ、1ヶ月単位で合宿してレッスン受けるようになったら、だんだん滑れるようになってきた。クライミングは嫁さんが最初に興味を持ってやり始めて、僕はビレイヤーからデビュー。
山登りにしても、スキーにしても、やってみると視点ががらっと変わって、物事の捉え方が変わってしまう。山頂まで行ったら別世界が広がっていたとか、パースペクティブが変わって新しい世界が広がっていく感覚は、どこかアートにも似ていて。大学のコンセプチュアルアートの授業で、なんでもないコップに水が入ったものが作品だと言われて、最初はなんだかわからなかったのに、アートの歴史とかセオリーとか勉強していったら、それがだんだん作品に見えてきたという感覚に近い」
子どもの頃から遊びを考えるのが好きで、パースペクティブが変わる瞬間を楽しみ続けてきた豊嶋さん。その延長戦上にアートがあり、そしてアウトドアを生活の一部とする今のライフスタイルがあるようです。
「近所の狭い公園で、いかに毎日飽きずに過ごせるかって考えて、自分たちなりのルールをつくって遊んでいましたね。野球をするにも公園が狭くてすぐホームランになっちゃうから、的に当たった時だけホームランにしようとか、1塁をブランコにして、揺れるベースにしたり。山登りにしても、高い山とか大変な山を登ることより、北アルプスを3週間かけて歩いて、その足跡をつないでいったらJの字になるって気がついて、「Jウォークじゃん!」って名づけている方が楽しいというか。
それと山登りを始めて数年経った頃に、UL(ウルトラライト・ハイキング)を知った時も驚きましたね。久々に夏目くん(アウトドアブランド「山と道」)に再会したら、彼も山にはまってて山の道具をつくってるっていうんで、一緒に2泊3日で奥秩父に出かけたんですよ。そしたら荷物の量と大きさの差に驚いて。そんな荷物で3日間過ごせるんだってことが新鮮で、完全に自分の感覚を変えられた瞬間でした。そこから無駄を省いていくっていうULの考え方を、山だけじゃなくてリアルな生活にどうやって反映させていくかを今も楽しんでいます」
昨年末に刊行した、編著書『岩木遠足』のプロモーションをきっかけに、各地でトークイベントを開催し、本を販売するという新たな仕事が加わった豊嶋さん。そこからまた、新たな暮らしの形が見えてきたようです。
「アウトドアにはまって遊び道具を車に積んで、1ヶ月とか、2ヶ月とか放浪していた時期もあったけど、それはお金とエネルギーを使うばっかりで、経験はたまっていくけど長くは続けられない。でも本を売って歩けば、行く先々でちょっと小遣いができて、ガソリン代とか、その日の食事をまかなえるわけでしょう。だからアウトドア道具と一緒に本を積んで放浪していれば、まあまあ持続可能な暮らしができるってことに気づいたんですよ。プロダクションがあって、生活があって、アウトドアも楽しんでいくような暮らし。もう少しこのスタイルを研ぎ澄ましていったら、こうやってずっと生きていけるんじゃないかって気がしますね」
最後にスマートウールのソックスの魅力をお聞かせください。
「最初に出会ったのは、突然ランニングを始めた10年くらい前で、それからメリノウールの気持ち良さを知って。今ではソックスだけじゃなくて、冬山ではインナーもスマートウールです。一番厚手のほわほわしたソックスは、山で寝る時に愛用しているし、ネックゲイターや手袋もスマートウール。3週間、山にいた時も、臭くならないからほぼ洗濯をしなくてもいけるし。心地よさだけでなく、色とかデザインもいいから、気がつくとスマートウール製品が増えていますね」
◼︎gm projects
http://www.gmprojects.jp
  
これまでのWHOSE SOCKS? インタビュー一覧はこちら。
http://archive.papersky.jp/tag/whose-socks/
 
socks
<ソックス紹介> 
PhDアウトドアヘビークルー  
¥2,700(税抜)
PhDアウトドアソックスは足首と土踏まずに4ディグリー・エリートと呼ばれるサポートシステムを採用することで本格的なアウトドアユースでの足の動きを安定させてくれます。ヘビークルーはもっともクッション性能を持たせたモデルで重荷を背負っての登山にも使える頼もしいソックスです。
サイズ: S(ブラックのみ)、M、L
カラー: ペスト、チェスナット、ブラック
素材: メリノウール71% ナイロン27% ポリウレタン2%