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Snøhetta ノルウェー建築、国際化とらしさの均衡

諸外国で学んだ後にノルウェーに戻る建築家や、若い建築家も多く、ノルウェーの建築業界は活気がある。そんなふうに感じさせるひとつが、ヨーロッパを代表する、いまや世界的な建築設計グループと称されるSnøhettaの存在だ。新オ […]

02/06/2012

諸外国で学んだ後にノルウェーに戻る建築家や、若い建築家も多く、ノルウェーの建築業界は活気がある。そんなふうに感じさせるひとつが、ヨーロッパを代表する、いまや世界的な建築設計グループと称されるSnøhettaの存在だ。新オペラハウスや、NYのグラウンドゼロの設計で知られる。
細く高いビルが着々と立ち並び、“バーコード”と呼ばれるオスロ東側湾岸地域の再開発エリア。2015年にはハイウェイが地下にもぐり、新しい文化・商業エリアとして生まれ変わろうとしている。そのシンボル的存在としてあるのが、新オペラハウスだ。
「オペラはもともと大衆向けの娯楽。特定の人だけでなく広くみんなに開かれるべきもの。あの緩やかなスロープ状の屋根は、訪れるどんな人も受け入れる広場のような場所として、いつもオープンなんだ」。そう話すイギリス人のロバートは、国際的なプロジェクトを担うSnøhettaの4人のパートナーのひとり。オフィスは2層吹き抜けの、開放的な倉庫のような空間。1フロアに作業エリアとカフェテリアが、ほぼ半々のバランスで配されている。「食事もパーティも打ち合わせも、すべてここでおこなわれる。100名くらいなら一堂に集まれるんじゃないかな」。
Snøhettaは、オスロ北部の山から名づけたのだという。いつかなくなるものではなく、大切にすれば“山”はずっとそこにあり、どこへも行かない。ノルウェーの暮らしの、ごく近いところに山や海、自然がある。景観をとても大切にする“ノルウェーらしさ”と、異なる文化・背景をもつメンバーが、グローバルな視点をもって世界中のプロジェクトを共同作業する。建築とランドスケープ、インテリアまで数々の仕事を同時にこなす多忙な彼らが、あらゆるアイデアにその両方を見いだすうえで、あのカフェテリアは要の空間なのかもしれない。