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トットリノナツ、鳥取の窯元をめぐる旅

「山陰は近くて遠い日本の辺境」なんて言ったら山陰の方々に怒られてしまうかもしれませんが、なかなか出かけるきっかけがなかった土地でした。それが数年前、松江に住む知人を訪ねたのを機に度々島根を訪問するチャンスに恵まれ、次は鳥 […]

09/06/2010

「山陰は近くて遠い日本の辺境」なんて言ったら山陰の方々に怒られてしまうかもしれませんが、なかなか出かけるきっかけがなかった土地でした。それが数年前、松江に住む知人を訪ねたのを機に度々島根を訪問するチャンスに恵まれ、次は鳥取!ということでこの夏ついに行って参りました。山陰は元々民藝運動の影響が色濃かった地域です。特に鳥取は吉田璋也(しょうや)という民藝運動を支えたパトロン兼プロデューサーの存在により、山陰の中でもとりわけ工芸の興隆した場所でもありました。とはいえ時が経ち、盛んだった工芸も次第にその数を減らしていき、実際すでに失われてしまったものも少なくありません。ともあれ、百聞は一見にしかずということでまずは鳥取の窯元さんをはじめとする工芸の現場をくまなく旅してみることにした次第です。
上の写真は、青谷町という奥深い山里のような場所にある窯元、山根窯さん向いに広がる風景です。「日本昔ばなし」のような世界にただうっとりしてしまいましたが、でもこの山根窯のご主人である石原孝二さんの暮らしぶりは実に豊かでモダンでさえありました。世界各地の民藝品やアンティークの家具などと共に、ご自分でお作りになったどこか南欧風で魅力的な器が家の至るところで使われていました。東京ではどうしても手に入らない世界や価値があるという当たり前のことをまた感じた旅となりました。