PAPERSKY MOUNTAIN CLUB 和かんじきスノートレッキング Mt.GASSAN

かんじきは古くから日本の雪国で使われてきた道具。靴に取り付けることで表面積が広くなり、深雪に潜りにくくなります。PAPERSKY Mountain Clubでは、山形県の名峰・月山の山麓に位置する月山志津温泉を舞台に、自らかんじきを制作し、作ったかんじきを履いてスノートレッキングを行ないます …»

 三好祐司

羽黒山伏体験プログラム

近年、新たな注目を集めている山伏。山のなかに身を置き、「生まれ変わること」を目的として厳しい修行を行なう修験道は、日本以外には見られない独特の信念体系を持ち、千年以上も昔から受け継がれてきました。PAPERSKY(No.34)では、山伏の伝統を受け継ぐ人たちのインタビューを紹介していますが、年齢や職業を問わず多くの人々が修験道の儀式に価値を見出すようになっています。そうした山伏修行の舞台であり、東北を代表する聖地として知られる山形県・出羽三山において毎年行われている、山伏修行の参加募集が始まりました。羽黒山麓にある大聖坊を拠点に、月山・羽黒山・湯殿山の三山を駈ける2泊3日のプログラムです …»

 Cameron Allan McKean

重たい曼荼羅の下に座る|山伏ー山の行者たち 3

 見上げると、いまは亡き人々の写真が隙間なく貼られた壁が目に入る。念入りに仕立てられた装束に身を包んだ昔の山伏たちが、畳の上に座っている人を見下ろしている。ここは、星野博が営む宿坊の大広間。修行者を泊めるための宿だ。現在、出羽三山の周辺にはここを含めて30軒ほどの宿坊がある。何百年前にはこの10倍あった。
「ご年配のお客さんはまだ来てくださいますが、若い人たちは来ませんね。若いお客さんを呼ぶためにどうすればいいのか、正直まったくわかりません。これが時代の流れってものなのかもしれませんね。いまの人たちには山伏のやりかたが理解できないのでしょう」。

星野博は社交的でよく話し、宿坊の主にうってつけの人柄である。17代続く山伏の家の末裔で、数多くの信者たちに複雑な修験道の信念体系をわかりやすく説いてきた。宿坊は日本全国にいくつもあるが、山伏の宿坊は普通の宿坊とは違う。そこは修験道の道場であり、精神を鍛える学びの場でもある …»

 Cameron Allan McKean

修行者を支える存在|山伏ー山の行者たち 2

山伏は死に臨むため、白装束に身を包み、大きなほら貝と杖を手に山に入っていく。9日間を山中で過ごす「秋の峰入り」で生き延びることができれば、命の本質、すなわち「森羅万象」に一歩近づくことができるのだ。山の修行は秘儀として、千年以上もこの地で守られ、山伏たちによって受け継がれてきた。山伏たちが、食べ物も水も断ち、ほぼ不眠という状態で、身体を苛酷な状況に追いこんでいることはわかっている。しかし、これ以上のことを聞きだすのは難しい。「修行のことは話せません」、81歳の宮田和雄は言う。 「身体で学ぶしかないものですから」 …»

 Cameron Allan McKean

出羽三山・山伏ー山の行者たち 1

出羽三山の深い霧のなかに消えていく人影は、山伏である。人目を忍び、儀礼を重んずるこの修行者たちは、千年以上も昔から、厳しい自然環境と完全に一体化することをめざし、出羽三山の神聖な場所で超自然的な能力を得るための修行に励んできた。

山は人間の心を捉えて離さない。山は初めて出会う塔であり、そびえ立つ信仰の対象であり、記念碑である。古代の人々は山々を畏敬し、ひれ伏した。多くの農民にとっては、自然の容赦のない力をなによりも鮮烈に象徴する存在となった。日本ではすでに7世紀に山岳信仰の習わしがあり、9世紀には聖僧たちも山々を崇めた。この信仰が、修験道──呪術を操る僧、役行者(えんのぎょうじゃ)が創始した混淆宗教──のインスピレーションのひとつになった …»

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