Photo: Tetsuya Yamamoto

職人たちの立てる音が響く集合工房

モロッコのメディナには、行商用の宿だった建物を複数の職人たちが仕事場として使っている共同工房がいくつもある。その中のひとつに、フランス人のブリジットさんが自らデザインするタオルとリネンの工房がある。12年前、仕事の関係でたまたまそのひとつに訪れた彼女は、そこから響いてくる金槌や鋸、機織などモノをつくりだす音に強く惹かれた。「職人たちの立てる音が私の心臓を打つように響いた。それがきっかけです」。同じフロアの織物職人たちに教えてもらいながら始めたタオルやリネンは …»

 Photo: Eisuke Fukumochi

バリのエッセンスをふだん使いに Ma:an マーン

小さな店が軒を連ねる賑やかなウブドの街。みやげ物屋や飲食店などが立ち並ぶハノマン通りを歩いていくと、涼しげであか抜けた雰囲気が周囲とはちょっぴり違う外観の店が現れ、思わず足を止めてしまう。「ma:an」は、バリと東京を行き来してインドネシア雑貨の卸の仕事をしていた土屋由里さんが2005年にオープンした店。着心地のよさそうな服も、使い勝手のよさそうなバッグも、店に置いているほとんどのものは土屋さんが自らデザインし、バリでつくっている …»

 5 × Photos: CONNECT.

体育館の廃材を使ったアートフレーム

無数の傷にラインテープの跡、なんだか懐かしい雰囲気を感じさせてくれるこのアートフレーム。廃校となり、取り壊された小学校や中学校の体育館の床材を使って作られている。本来はチップとして砕かれてしまうこうした廃材を再利用し、新しい命を吹き込んでいるのは、静岡を拠点に活動するCONNECT. の二人だ。「ナラ、カエデ、カバ、ブナといった良質の床材がチップとして砕かれてしまうのを知り、単純にもったいないと思った」という彼らの活動は、建物の解体作業に自ら参加するところから始まる。収集した廃材を1本1本釘抜きし、表面を磨き、面取りをして…と、気の遠くなるような作業を通して、ひとつひとつ手作業で製作されるアートフレーム。白、黄、青、赤、緑といったカラーは、体育館の球技コートのライン …»

 Takeo Okuma

JAPANの行方

「英語で陶磁器はchina、漆器はjapan」。日本人なら誰でも一度や二度は聞いたことがある話。とはいえその日本代表ともいえる漆器も、僕らが日頃親しんでいるかと言われれば……。ジャパンがジャパニーズにとって身近じゃないなんてほんとに寂しい話。ただそういう状況になってしまった要因も色々とあるだろう。何と言っても本物の漆器を作るのは大変手間がかかる。だから必然的に高価なものになってしまう。しかも近頃は合成樹脂とウレタン塗装を使った漆器もどきの製品が多く流通し、おまけに素人にその差がわかりにくいときている。そんな漆器をとりまく状況の中ででひとり孤軍奮闘して漆の魅力を伝えようと全国を飛び回っている人がいる …»

 Papersky

折り紙で作るペーパースカイ

風の吹くまま気のままに。空いた時間にちょっと紙飛行機でも折ってみませんか?ペーパースカイ・リニューアル号(No.31)に付いてきた、オリジナルのペーパースカイ・紙飛行機をダウンロードできます。名づけて「Papersky World Airways」。飛行機スタンドも付いています。紙飛行機のデザインは、造形美術家の戸村浩。点線の通りに折り進めれば、卓上からのフライトを可能にしてくれるオリジナル・ペーパースカイが完成します …»

 Photo: Kaori Kai

小枝でつくる愛らしい絵柄ハンコ

ドウダンツツジ、茶の木、竹、桜、柿など、さまざまな木の枝が積まれた店先。すべてハンコの材料だ。東京の入谷にある伊藤印房は、昭和22年に開業した印章屋。伊藤睦子さんは、18歳で印章を掘り始めて、この道42年。女手ひとつで店を支えてきた。長年印章彫刻師としてやってきた伊藤さんが、新しい試みとして10年ほど前から始めたのが、この小枝でのハンコづくりだ。直径1~2cmほどの木の枝の断面に、動物や人の顔、お地蔵さまなどの絵柄を彫る。絵柄の脇にお客さんの名前を入れると、遊び感覚の小枝ハンコができるのだ。同じ柄でも、すべて手で彫るので、ひとつひとつが微妙に違う。木の枝も、さまざまな種類があるので、柔かい感触だったり、堅い感じがしたりと、手にした時の風合いがそれぞれ。何より、伊藤さんの彫る絵柄の愛らしさに魅せられる …»

 Photo: TYY

自分の視点からクラフトを再発見 ジャパンクラブ活動報告

「日本にある、見過ごされているよいものを再発見しよう」というペーパースカイジャパンクラブ。その第一回目のクラブ活動が5/23(日)に行われた。キャプテンであるCLASKA/DO の大熊健郎さんがその舞台に選んだのは、東京駒場にある日本民藝館。「民藝」とは民衆的工芸品、すなわち一般の人々が使っていた日常の道具に美しさを見出すという意味があり、その民藝運動の創始者である柳宗悦らの企画により昭和11年に開館したものだ。当時美や評価の対象外とされていた、名もなき工人が作った器や道具の中に美的価値を見出そうという思いのもと、柳らが当時日本全国や朝鮮など訪ね歩いて収集した織物や古陶磁などが数多く展示されている。

館内を見学する前に、大熊さんが今回のクラブ活動のテーマについて説明してくれた。
「ここ民藝館には、70年前、柳らがその価値や美しさを”再発見”し、選ばれたものが集められています。それは、その時代の中で、言ってみれば柳の価値観やライフスタイルの中で美しいと捉えられたものだと言えるかもしれません。それはそれとして、今私たちが生きている時代の中で見たらどうだろうか …»

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