ひそかなブーム、伝統こけし

目や髪型、胴体の形やデザイン、よく見るとひとつひとつがまったく違う。それぞれに個性的で愛らしい表情がある。すべて東北地方で生まれ、育まれた伝統こけしたちである。初めてこけしを「発見」したのは、雑誌の取材で福島県を旅したとき。会津へ向かう道すがら、岳温泉に住むこけし工人(こけしをつくる木地職人さんをこう呼ぶ)さんの工房を訪ねたのがきっかけだった …»

 Takeo Okuma

ドーのこけし展

いろんな顔。いろんな形。よく見ると実に個性派ぞろいのこけしたち。ただ今クラスカのギャラリー&ショップ ドーにて「ドーのこけし展」が開催されています(7月31日まで)。かつては「暗い、怖い、ダサい」という有難くないイメージをもたれがちだったこけしですが、過去の先入観にとらわれることなくデザインや工芸としてこけしに触れる新しい世代のこけしファンが増えています。ということでドーでは今こそこけしの魅力をより多くの人たちに再発見してもらおうと展示会を行うことにしました …»

 Takeo Okuma

日本の出番

「英語で陶磁器は“china”、漆器は“japan”」と聞いたのは中学生のころ。なんだか嬉しかったことを憶えている。辞書を引くとたしかに“japan”は漆・漆器とある。でも悲しいかな、漆器を“japan”と言って海外で通用することはまずないそうだ。

日本の漆器産業を取り巻く環境は厳しい。ライフスタイルの変化にともなう漆器離れ、安価な海外生産品の流入。近年、漆器産業に従事する人の数はますます減少する一方だという。私自身も小さいころはあまり漆器が好きではなかった。艶やかに加飾された朱の器や、黒光りしたお椀を、怖いと感じていたこともある。漆器は現代の生活シーンになじまないものだという偏見もあった。いま思えば「いい漆器」というものに出会っていなかっただけなのかもしれない …»

 Takeo Okuma

穏やかな器 JAPANESE MORTAR & PESTLE

ぽってりとしたおおらかなたたずまいがなんとも魅力的なこの器たち。山口県防府市にある堀越窯のすり鉢である。以前中国地方にモノ探しの旅に行ったとき、山口出身の友人に教えてもらった。「山口県産のいいモノあったら教えて」という質問に、友人は実家で10年以上使っているすり鉢があるということで持ってきてくれた。ひと目で気に入り、すぐに窯元を訪ねてみることにした …»

 Takeo Okuma

磁器の魅力に目覚める

ここ数年仕事柄もあって「やきもの」に触れる機会が多くなり、必然的にうつわの数も増えていくばかり。一人暮らしの身としてはそんなにうつわばかり買ってどうするの、という感じではあるのだがいいうつわを見るとついつい欲しくなってしまうから困ってしまう。でもうつわひとつで料理の味も気分もがらりと変わってくるのもこれまた事実。簡単な炒め物がお皿ひとつで数倍おいしそうに見えてくるから不思議である。料理は舌だけで味わうものではないんだな。そんな経験を何度かするうちにうつわの魅力に取り憑かれいくのである …»

 Takeo Okuma

トットリに行って見つけたもの展

前回の鳥取旅行の話でも触れた山根窯の石原さんや、その師匠にあたる岩井窯(ここは鳥取で最も洗練された場所のひとつだと思います)の山本さんの暮らしぶりを拝見すると、改めて僕らが考えるべきは「モノそのもの」ではなく、モノとモノだったり、モノと空間だったり、あるいはモノと人といった関係性の積み重ねによって生み出される「生活」であり「暮らし」自体であるということを実感します。価値というのはそういった関係性のありかたによってどうにでもなってしまいます …»

 Takeo Okuma

トットリノナツ

「山陰は近くて遠い日本の辺境」なんて言ったら山陰の方々に怒られてしまうかもしれませんが、なかなか出かけるきっかけがなかった土地でした。それが数年前、松江に住む知人を訪ねたのを機に度々島根を訪問するチャンスに恵まれ、次は鳥取!ということでこの夏ついに行って参りました。山陰は元々民藝運動の影響が色濃かった地域です。特に鳥取は吉田璋也(しょうや)という民藝運動を支えたパトロン兼プロデューサーの存在により、山陰の中でもとりわけ工芸の興隆した場所でもありました …»

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