Food Culture in Hong Kong 食の民主化
日本と違って、香港はほぼ1年中亜熱帯の気候なので、どんな季節でも街道の脇に乾物屋や屋台ができ、店の軒先と道路の間に、さらに移動式の売店やスタンドがあふれでる。車の騒音、押し売りの声、客のおしゃべり、そしてじわっと蒸し暑い空気に包まれた食料品と屋台料理から出るにおいが、いたるところに浸透し、漂ってきたり、この港町に土着的な「香り」をまぶしたりしている。近年、都市開発が進むにつれて、香港の大牌當(屋台)の姿が街頭からだんだん消え去りつつあり、露天の店が放つ独特な「香り」も、残念ながら薄れていっている …»
東野翠れん新刊『イスラエルに揺れる』
─ 困難なものを前に、いつも柔らかくありたい。イスラエルが誕生してから今年で63年が経ちました。そして、戦争や紛争、殉教が繰り返されてきた歴史は現在に至ります。今わたしは日本にいます。2011年3月11日を経験してから、新しい目を、鼻を、耳を必要としている、そんな感覚があります。それはもしかしたら、イスラエルを歩くときに必要とする、目や鼻や耳に、どことなく似ているかもしれない ─ (『イスラエルに揺れる』より) …»
津田直 個展『REBORN “Tulkus’ Mountain (Scene 1)”』
ファインダーを通して古代より綿々とつづく人と自然との関わりを翻訳しつづけている写真家・津田直。 10日29日(土)より、hiromiyoshii にて個展『REBORN “Tulkus’ Mountain (Scene 1)”』 が開催される。2008年資生堂ギャラリーにて開催された個展 『SMOKE LINE』 では芸術選奨文部科学大臣新人賞(美術部門)を受賞した。 世界を旅し、風景や場所、人と出会い、それらを被写体とするが、それは「写真という装置」を駆使し、「時空を超えたイメージ」、あるいは「イメージの起源」を獲得する作業と言える …»
旅の達成感に通じるもの|アルボムッレ・スマナサーラ
スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)の僧侶であるアルボムッレ・スマサーラ長老は、初期仏教の伝道、ヴィパッサナー瞑想の指導を日本で行っている。講演会や数々の著作、瞑想会の実施など、長老はお釈迦さまの言葉を通じて、仏教が現代社会を生きるうえで実践できる教えであることを広く伝えている。仏教というのは、教徒に「信仰」を求めるほかの宗教とは異なるということ。いまこの場で役に立つ、現在を幸福に生きるための教えであること。科学的で精密な論理に基づく仏教の瞑想には、無心で歩を前へと進めるひとり旅と類似点があるのではないだろうか? 文化の垣根を越え、さまざまな国で普遍的なお釈迦さまの言葉を伝える長老に、その教えの本質について話を聞いた。 …»
島の自然と生活をナマで感じるサイクリング|BALI Green Traveler (3)
バトゥール山中腹が、マウンテンサイクリングツアーのスタート地点。おのおのが自分サイズの自転車を選びヘルメットを装着すると、なんとなしに気分は晴れやかになり、これから始まる冒険への期待に胸がふくらむ。ひさしぶりの自転車でも大丈夫。スタートから最初の数キロは下り坂の舗装路だから、ギアチェンジの必要もない。爽快にタイヤを滑らせていると、先頭のガイドがハンドルを切って横道へ。一行は、ローカルの住人たちが使う未舗装のガタガタ道へ入った …»
天空の寺院、ランプヤンで瞑想をする|BALI Green Traveler (2)
ランプヤン山は、バリ三大霊峰のひとつ。そしてその頂上にあるランプヤン寺院は、バリ三大寺院のひとつだ。バリの人にとってここがどれほど重要な場所か、推して知るべしだろう。バリ東部にあるその天空の寺院へ瞑想トレッキングツアーができると聞き、それをすることが当然のように思えた私たちはある朝、頂上を目指して出発した。頂までは1,500段の階段を昇る道が一般的だが、私たちはガイドのムディさんオリジナルのルート、いわば獣道へ …»
絶勝の地、キンタマーニ高原へ|BALI Green Traveler (1)
地球には、人間と同じようにチャクラが存在するといわれる。富士山やウルル、チチカカなど世界の名勝地が名を連ねるなか、第一チャクラに位置するのがじつは、バトゥール山らしい。最近では2000年に噴火し、溶岩流の跡が生々しく残る1,717mの活火山のたもとには、三日月形をしたカルデラのバトゥール湖が広がる。しかし午前3時、街頭などひとつもない真の闇では、目先の状況さえよくつかめない。部外者の私たちを警戒する犬たちに吠えたてられながら、ヘッドライトの灯だけを頼りに入山する。登山標識もなにもない。ガイドによればここは、地元の人が使うルートのようだ …»



























