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	<title>papersky &#187; america</title>
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		<title>南米大陸を舞台にしたスノードキュメンタリー・フィルム『Solitaire』</title>
		<link>http://www.papersky.jp/2011/10/13/solitaire/</link>
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		<pubDate>Thu, 13 Oct 2011 00:27:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>TEAM YUM YUM</dc:creator>
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		<description><![CDATA[ニセコのバックカントリースキーをテーマに制作された前作『Signatures（シグネーチャーズ）』が話題となったSweetgrass productionsの最新作、『Solitaire（ソリティア）』が発表されました。今作は南米大陸の大自然を舞台に撮影されたスノードキュメンタリー・フィルム。スキーヤー・スノーボーダーたちの息を飲むような映像とともに、スノーカルチャーの魅力や大自然の美しさを伝える素晴らしい仕上がりとなっています。作品を収録したDVDが10月23日に発売され、全国のパタゴニア直営店にて上映ツアーが行われます。 今作のコンセプトは「南米大陸の冬の大自然や山々に滑り手の視線からせまって行く旅路」。２シーズンという長い時間をかけて、ペルーはコルディシェラ・ブランカからアルゼンチンのラスレニャスを超え、パタゴニアの最果てまで、南米の大自然にせまる壮大なストーリー。高度5000メートルの山をパラグライダーで飛び越え、馬にのって草原を渡り、凍てつく雪山にテントをはってその土地のほんとうの姿を追求していきます。 作品名：Solitaire 本編収録時間：約45分 発売予定日：2011年10月23日 価格：4,200円（税込） 制作年：2011年　制作国：米国／日本 コピーライト：Sweetgrass Productions 販売元：Sweetgrass Productions Japan 出演者：玉井太朗、五明淳、岡田修、JP Auclair、Stephan Drake、Will Cardamone、Leo Aherns、Jacqui Edgerly、Ryland Bell、Forrest Shearer、Carston Oliver、Kyle Miller、Erik Fjorleifson 他 『Solitaire』トレーラー: http://vimeo.com/29353474 SOLITAIRE: A Backcountry Skiing, Snowboarding, and Telemark Film from Sweetgrass Productions on Vimeo. &#8230; <a href="http://www.papersky.jp/2011/10/13/solitaire/"><br />続きを読む <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ニセコのバックカントリースキーをテーマに制作された前作『<a href="http://www.papersky.jp/2010/10/19/banff2010/">Signatures（シグネーチャーズ）</a>』が話題となった<a href="http://www.sweetgrass-productions.com/" target="_blank">Sweetgrass productions</a>の最新作、『Solitaire（ソリティア）』が発表されました。今作は南米大陸の大自然を舞台に撮影されたスノードキュメンタリー・フィルム。スキーヤー・スノーボーダーたちの息を飲むような映像とともに、スノーカルチャーの魅力や大自然の美しさを伝える素晴らしい仕上がりとなっています。作品を収録したDVDが10月23日に発売され、全国のパタゴニア直営店にて上映ツアーが行われます<span id="more-9970"></span>。</p>
<p>今作のコンセプトは「南米大陸の冬の大自然や山々に滑り手の視線からせまって行く旅路」。２シーズンという長い時間をかけて、ペルーはコルディシェラ・ブランカからアルゼンチンのラスレニャスを超え、パタゴニアの最果てまで、南米の大自然にせまる壮大なストーリー。高度5000メートルの山をパラグライダーで飛び越え、馬にのって草原を渡り、凍てつく雪山にテントをはってその土地のほんとうの姿を追求していきます。</p>
<p>作品名：Solitaire<br />
本編収録時間：約45分<br />
発売予定日：2011年10月23日<br />
価格：4,200円（税込）<br />
制作年：2011年　制作国：米国／日本<br />
コピーライト：Sweetgrass Productions<br />
販売元：Sweetgrass Productions Japan<br />
出演者：玉井太朗、五明淳、岡田修、JP Auclair、Stephan Drake、Will Cardamone、Leo Aherns、Jacqui Edgerly、Ryland Bell、Forrest Shearer、Carston Oliver、Kyle Miller、Erik Fjorleifson 他</p>
<p>『Solitaire』トレーラー: <a href="http://vimeo.com/29353474" target="_blank">http://vimeo.com/29353474</a><br />
<iframe src="http://player.vimeo.com/video/27216372?portrait=0" width="400" height="225" frameborder="0" webkitAllowFullScreen allowFullScreen></iframe>
<p><a href="http://vimeo.com/27216372">SOLITAIRE: A Backcountry Skiing, Snowboarding, and Telemark Film</a> from <a href="http://vimeo.com/backcountryski">Sweetgrass Productions</a> on <a href="http://vimeo.com">Vimeo</a>.</p>
<p>『Solitaire』上映ツアー<br />
10月23日（日）19:30～　神田ストア<br />
10月26日（水）20:30～　渋谷ストア<br />
10月28日（金）19:30～　大阪ストア<br />
10月29日（土）19:30～　ゲートシティ大崎ストア<br />
10月29日（土）19:30～　吉祥寺ストア<br />
10月29日（土） SPRAY旭川店　北海道<br />
11月4日（金）19:30～　神戸ストア<br />
11月5日（土）19:30～　目白ストア<br />
11月6日（日）19:30～　名古屋ストア<br />
11月10日（木）19:30～　横浜ストア<br />
11月10日（木）19:30～　アウトレット江坂<br />
11月12日（土）18:30～　仙台ストア<br />
11月25日（金）18:30～　鎌倉ストア<br />
1月中旬　札幌北ストア</p>
<p>&#187; <a href="http://www.sweetgrass-productions.com/" target="_blank">Sweetgrass productions</a><br />
　<a href="http://www.sweetgrass-productions.com/" target="_blank">http://www.sweetgrass-productions.com/</a></p>
<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/10/solitaire.jpg" alt="" title="solitaire" width="528" height="350" class="alignnone size-full wp-image-9973" /></p>
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		<title>THE NY ART BOOK FAIR 2011</title>
		<link>http://www.papersky.jp/2011/09/30/the-ny-art-book-fair-2011/</link>
		<comments>http://www.papersky.jp/2011/09/30/the-ny-art-book-fair-2011/#comments</comments>
		<pubDate>Thu, 29 Sep 2011 23:50:41 +0000</pubDate>
		<dc:creator>TEAM YUM YUM</dc:creator>
				<category><![CDATA[america]]></category>
		<category><![CDATA[book]]></category>
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		<category><![CDATA[new york]]></category>
		<category><![CDATA[ニューヨーク]]></category>

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		<description><![CDATA[9月30日から3日間、ニューヨークMoMAのサテライト・PS1を会場にしたアートブックフェア「THE NY ART BOOK FAIR 2011」が開催される。今年で6年目となり、現代アートの図録やモノグラフ、アート雑誌やジンなど、世界中から200以上の出店者が集まる。主催する「Printed Matter」は、本誌PAPERSKYのNY特集でも訪れている、ニューヨークのアートブック界の老舗的存在だ。日本から参加するのは、「THE TOKYO ART BOOK FAIR」の開催をはじめ、日本のアートジン界をリードする「Zine&#8217;s Mate」。Utrecht（ユトレヒト：代表 江口宏志）が、イギリス・ロンドンを中心に活動するPAPERBACK（代表 Oliver Watson オリバー・ワトソン）と共に設立したものだ。今年の展示は「フェミニン」をテーマに、日本の女性によって作られたアートブックやジンを紹介する。 Printed Matter, Inc. presents THE NY ART BOOK FAIR 2011 日時：2011年9月30日(金) &#8211; 10月2日(日) 11:00 -19:00 プレビュー：9月29日(木) 18:00-21:00 会場：MoMA PS1 22-25 Jackson Ave. at the &#8230; <a href="http://www.papersky.jp/2011/09/30/the-ny-art-book-fair-2011/"><br />続きを読む <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>9月30日から3日間、ニューヨークMoMAのサテライト・PS1を会場にしたアートブックフェア「THE NY ART BOOK FAIR 2011」が開催される。今年で6年目となり、現代アートの図録やモノグラフ、アート雑誌やジンなど、世界中から200以上の出店者が集まる。主催する「Printed Matter」は、本誌PAPERSKYの<a href="http://www.papersky.jp/2011/09/26/bookshop-walk/" target="_blank">NY特集</a>でも訪れている、ニューヨークのアートブック界の老舗的存在だ。日本から参加するのは、「<a href="http://www.papersky.jp/2011/07/18/the-tokyo-art-book-fair-2011/" target="_blank">THE TOKYO ART BOOK FAIR</a>」の開催をはじめ、日本のアートジン界をリードする「<a href="http://www.zinesmate.org/" target="_blank">Zine&#8217;s Mate</a>」<span id="more-9816"></span>。Utrecht（ユトレヒト：代表 江口宏志）が、イギリス・ロンドンを中心に活動するPAPERBACK（代表 Oliver Watson オリバー・ワトソン）と共に設立したものだ。今年の展示は「フェミニン」をテーマに、日本の女性によって作られたアートブックやジンを紹介する。</p>
<p>Printed Matter, Inc. presents<br />
THE NY ART BOOK FAIR 2011<br />
日時：2011年9月30日(金) &#8211; 10月2日(日) 11:00 -19:00<br />
プレビュー：9月29日(木) 18:00-21:00<br />
会場：<a href="http://ps1.org/" target="_blank">MoMA PS1</a><br />
22-25 Jackson Ave. at the intersection of 46th Ave. Long Island City, NY 11101<br />
<a href="http://nyartbookfair.com/" target="_blank">http://nyartbookfair.com/</a></p>
<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/09/nyabf_01.jpg" alt="" title="nyabf_01" width="528" height="350" class="alignnone size-full wp-image-9817" /></p>
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		<title>NEW YORK BOOKSHOP WALK</title>
		<link>http://www.papersky.jp/2011/09/26/bookshop-walk/</link>
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		<pubDate>Sun, 25 Sep 2011 23:53:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Yumiko Sakuma</dc:creator>
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		<description><![CDATA[インターネットの普及とともに、インディペンド系ブックストアがどんどん姿を消したのは、すでに過去の話。写真集やアート本のブームで、いままた、NY の本業界がおもしろくなっている。今回訪ねたなかで、唯一、老舗と呼べるのは、1976年に創業したアート本の雄「Printed Matter」。アーティストの自費出版やZINEなど「いま、ここでしか手に入らない」商品を、$15～30といった良心的な価格帯で提供している。アート作品やプリントも取り扱うが、非営利の形態を維持するために、店の趣旨に賛同するアーティストが提供する作品のみ。ショーケースにディスプレイされる作品から、アート界のこの店に対する強固な支持を窺い知ることができる。 「Dashwood Books」は、マグナム・フォトで文化ディレクターを務めたデヴィッド・ストレッテル氏が運営する、現在のNY で唯一の写真集専門店。「その時代のスピリットを象徴する写真集」を中心に、海外のレア写真集やサイン入り初版も多い。最近ではライアン・マクギンリーの最新作『Life Adjustment Center』を出版するなど、パブリッシャーとしての活動もはじめた。 河を渡ったブルックリンには、NY フォトフェスティバルの主催者でもある、写真集やアート本の出版社「powerHouse Arena」の本屋がある。今年に入ってからは、ストリート系ブランド「aNYthing」のエーロン・ボンダロフの手による「Ohwow Store」、デザイナーのマーク・ジェイコブスが手がける「Bookmarc」が、ウェストビレッジに立て続けにオープン。アート界、ファッション業界からも、本のシーンを盛り立てようとする気運が感じられる。本のルネッサンスが進行中なのかもしれない。 This story originally appeared in Papersky No.34.]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>インターネットの普及とともに、インディペンド系ブックストアがどんどん姿を消したのは、すでに過去の話。写真集やアート本のブームで、いままた、NY の本業界がおもしろくなっている。今回訪ねたなかで、唯一、老舗と呼べるのは、1976年に創業したアート本の雄「<a href="http://printedmatter.org" target="_blank">Printed Matter</a>」。アーティストの自費出版やZINEなど「いま、ここでしか手に入らない」商品を、$15～30といった良心的な価格帯で提供している。アート作品やプリントも取り扱うが、非営利の形態を維持するために、店の趣旨に賛同するアーティストが提供する作品のみ。ショーケースにディスプレイされる作品から、アート界のこの店に対する強固な支持を窺い知ることができる<span id="more-9612"></span>。</p>
<p>「<a href="http://www.dashwoodbooks.com" target="_blank">Dashwood Books</a>」は、マグナム・フォトで文化ディレクターを務めたデヴィッド・ストレッテル氏が運営する、現在のNY で唯一の写真集専門店。「その時代のスピリットを象徴する写真集」を中心に、海外のレア写真集やサイン入り初版も多い。最近ではライアン・マクギンリーの最新作『Life Adjustment Center』を出版するなど、パブリッシャーとしての活動もはじめた。</p>
<p>河を渡ったブルックリンには、NY フォトフェスティバルの主催者でもある、写真集やアート本の出版社「<a href="http://www.powerhousearena.com" target="_blank">powerHouse Arena</a>」の本屋がある。今年に入ってからは、ストリート系ブランド「aNYthing」のエーロン・ボンダロフの手による「<a href="http://www.oh-wow.com/bookclub" target="_blank">Ohwow Store</a>」、デザイナーのマーク・ジェイコブスが手がける「Bookmarc」が、ウェストビレッジに立て続けにオープン。アート界、ファッション業界からも、本のシーンを盛り立てようとする気運が感じられる。本のルネッサンスが進行中なのかもしれない。</p>
<p>This story originally appeared in <a href="http://www.fujisan.co.jp/Product/1281680322/b/427876/ap-kneehighmedia" target="_blank">Papersky No.34</a>.</p>
<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/09/dashwoodbooks.jpg" alt="" title="dashwoodbooks" width="528" height="352" class="alignnone size-full wp-image-9613" /></p>
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		<title>記憶を呼び覚ます世界｜広川泰士</title>
		<link>http://www.papersky.jp/2011/09/15/taishi-hirokawa-art-and-place/</link>
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		<pubDate>Thu, 15 Sep 2011 00:01:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator>PAPERSKY</dc:creator>
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		<category><![CDATA[slideshow]]></category>

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		<description><![CDATA[ここに写るものは、ただの岩ではない。このモロクロのフィルムに写されたものは、大きすぎるほどの相手。人の時間を超えた、地球のリズムともいうべき悠久の時間と、われわれのもつ遠い記憶。これは、写真家・広川泰士氏がその後20年以上撮り続けることになる、時間をテーマにした作品「TIME SCAPES」の原点となる写真たちだ。 1987年、写真家・広川泰士氏は、悠久の時の流れに出会った。人間の尺度ではとても測れない壮大な時間。それは、ロサンゼルスから車で３時間ほどの場所、ジョシュア・トゥリーに聳える岩に出会ったときだった。なぜ岩なのか。それが最初にわき起こる疑問だろう。自然が作った岩の模様。ただそれだけと言えばそうかもしれない。でもよく考えてみてほしい。この岩はいつからあるのだろう。この模様は、どれだけの月日を経てできたものなのだろう。ここに写っているものはいわば、自然が作った大芸術品である。かつて海だったであろう場所が、今では砂漠となり、そこに岩がある。そしてその岩には、動かぬ証拠としての海の水が付けた模様があるのだ。 ただ岩を撮ることなら誰でもできる。でも広川氏のそれには、岩の躍動感や神々しさとともに、岩が内包する時間までもが確かに写り込んでいる。いったいなぜ時を写すことができるのだろうか。彼は岩を撮影する際に、こんな感覚だったという。 「はじめは怖かった。夜の真っ暗闇の怖さ、夜の寒さからくる怖さ、そして何より、相手が自分の存在よりはるかに大きい存在であるという怖さ。最初はそんな感覚が大きかった。でも撮影を続けるうちに、怖さよりもだんだん懐かしさを覚えるようになった」 この中にその答えが隠されている。自分の体に染みついた、生前の遠い記憶を蘇らせるかのごとく感覚と、岩という自然に対峙するのではなく、岩のもつ時間に飛びこみ、大きな存在に包みこまれるようになる感覚。彼はこのふたつの感覚によって、岩という自然とひとつに繋がっていたのである。 &#187;スライドショー （6 photos） 　 広川泰士 （ひろかわ たいし） 1950年、神奈川県逗子生まれ。1974年より写真家として活動を始め、世界各都市での個展、美術展への招待出展などで作品を発表している。 ※ この記事は『PAPERSKY』No.26 Art &#038; Place (p.76-82)に掲載されています。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ここに写るものは、ただの岩ではない。このモロクロのフィルムに写されたものは、大きすぎるほどの相手。人の時間を超えた、地球のリズムともいうべき悠久の時間と、われわれのもつ遠い記憶。これは、写真家・広川泰士氏がその後20年以上撮り続けることになる、時間をテーマにした作品「TIME SCAPES」の原点となる写真たちだ。<br />
1987年、写真家・広川泰士氏は、悠久の時の流れに出会った。人間の尺度ではとても測れない壮大な時間。それは、ロサンゼルスから車で３時間ほどの場所、ジョシュア・トゥリーに聳える岩に出会ったときだった<span id="more-8961"></span>。なぜ岩なのか。それが最初にわき起こる疑問だろう。自然が作った岩の模様。ただそれだけと言えばそうかもしれない。でもよく考えてみてほしい。この岩はいつからあるのだろう。この模様は、どれだけの月日を経てできたものなのだろう。ここに写っているものはいわば、自然が作った大芸術品である。かつて海だったであろう場所が、今では砂漠となり、そこに岩がある。そしてその岩には、動かぬ証拠としての海の水が付けた模様があるのだ。</p>
<p>ただ岩を撮ることなら誰でもできる。でも広川氏のそれには、岩の躍動感や神々しさとともに、岩が内包する時間までもが確かに写り込んでいる。いったいなぜ時を写すことができるのだろうか。彼は岩を撮影する際に、こんな感覚だったという。<br />
「はじめは怖かった。夜の真っ暗闇の怖さ、夜の寒さからくる怖さ、そして何より、相手が自分の存在よりはるかに大きい存在であるという怖さ。最初はそんな感覚が大きかった。でも撮影を続けるうちに、怖さよりもだんだん懐かしさを覚えるようになった」</p>
<p>この中にその答えが隠されている。自分の体に染みついた、生前の遠い記憶を蘇らせるかのごとく感覚と、岩という自然に対峙するのではなく、岩のもつ時間に飛びこみ、大きな存在に包みこまれるようになる感覚。彼はこのふたつの感覚によって、岩という自然とひとつに繋がっていたのである。</p>
<p>&#187;<a href="http://www.papersky.jp/slides/taishi-hirokawa-art-and-place-01">スライドショー </a>（6 photos）</p>
<p>　<br />
広川泰士 （ひろかわ たいし）<br />
1950年、神奈川県逗子生まれ。1974年より写真家として活動を始め、世界各都市での個展、美術展への招待出展などで作品を発表している。</p>
<p>※ この記事は<a href="http://www.fujisan.co.jp/Product/1281680322/b/204176/ap-kneehighmedia">『PAPERSKY』No.26</a> Art &#038; Place (p.76-82)に掲載されています。</p>
<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/07/timescape-01.jpg" alt="" title="timescape-01" width="528" height="350" class="alignnone size-full wp-image-8962" /></p>
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		<item>
		<title>BANFF MOUNTAIN FILM FESTIVAL 2011</title>
		<link>http://www.papersky.jp/2011/08/29/banff-mountain-film-festival-2011-2/</link>
		<comments>http://www.papersky.jp/2011/08/29/banff-mountain-film-festival-2011-2/#comments</comments>
		<pubDate>Mon, 29 Aug 2011 00:00:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>TEAM YUM YUM</dc:creator>
				<category><![CDATA[america]]></category>
		<category><![CDATA[jp]]></category>
		<category><![CDATA[event]]></category>
		<category><![CDATA[film]]></category>
		<category><![CDATA[patagonia]]></category>

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		<description><![CDATA[世界最高のアウトドア映画祭であるバンフ・マウンテンフィルムフェスティバル。毎年11月にカナダ・アルバータ州で開催されるこの映画祭は、本年で36年目を迎えます。世界中から応募された250本以上の作品の中からグランプリおよび受賞作品を選出。その中から厳選された作品がワールドツアーにて、世界6大陸32ヵ国で上映されます。来場者の合計は19万人を超え、日本でも9月から11月にかけて全国9ヵ所（乗鞍高原、東京、大阪、仙台、名古屋、松本、新潟県妙高市、札幌、福岡）で開催します（→スケジュール）。 2,500メートルのアルプスの壁を駆け上るスピード・アルピニストの姿を空から捉えた「The Swiss Machine」（アメリカ）、美しいマウンテンバイクの映像をスーパーハイビジョンで撮影した「Life Cycles」（カナダ）など、世界各国から集められた山岳をはじめとした様々なアウトドアスポーツの楽しさ、厳しさ、美しさ、そして知られざる秘境に住む人々の生活や文化を楽しむことができます。 チケットはチケットぴあ及び全国のパタゴニア直営店にて8月1日より発売予定です。 開催日程や場所、プログラム内容など詳細につきましてはこの公式ウェブサイトをご覧ください。 http://www.banff.jp/ 日程 9月10日（土）　乗鞍高原　乗鞍高原野外特設会場 10月7日（金）〜10日（月･祝） 　東京　ゲートシティ大崎　ゲートシティホール（B1） 10月15日（土）　大阪　松下IMPホール 10月16日（日）　仙台　東北大学　川内萩ホール 10月23日（日）　名古屋　デザインホール 10月30日（日）　松本　まつもと市民芸術館　　 11月3日（木・祝）　新潟県妙高市 妙高市文化ホール 11月13日（日）　札幌　道新ホール 11月20日（日）　福岡　イムズホール]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>世界最高のアウトドア映画祭であるバンフ・マウンテンフィルムフェスティバル。毎年11月にカナダ・アルバータ州で開催されるこの映画祭は、本年で36年目を迎えます。世界中から応募された250本以上の作品の中からグランプリおよび受賞作品を選出。その中から厳選された作品がワールドツアーにて、世界6大陸32ヵ国で上映されます<span id="more-9447"></span>。来場者の合計は19万人を超え、日本でも9月から11月にかけて全国9ヵ所（乗鞍高原、東京、大阪、仙台、名古屋、松本、新潟県妙高市、札幌、福岡）で開催します（→<a href="http://www.banff.jp/schedule/schedule.html" target="_blank">スケジュール</a>）。</p>
<p>2,500メートルのアルプスの壁を駆け上るスピード・アルピニストの姿を空から捉えた「The Swiss Machine」（アメリカ）、美しいマウンテンバイクの映像をスーパーハイビジョンで撮影した「Life Cycles」（カナダ）など、世界各国から集められた山岳をはじめとした様々なアウトドアスポーツの楽しさ、厳しさ、美しさ、そして知られざる秘境に住む人々の生活や文化を楽しむことができます。</p>
<p>チケットはチケットぴあ及び全国のパタゴニア直営店にて8月1日より発売予定です。 開催日程や場所、プログラム内容など詳細につきましてはこの公式ウェブサイトをご覧ください。<br />
<a href="http://www.banff.jp/">http://www.banff.jp/</a></p>
<p>日程<br />
9月10日（土）　乗鞍高原　乗鞍高原野外特設会場<br />
10月7日（金）〜10日（月･祝） 　東京　ゲートシティ大崎　ゲートシティホール（B1）<br />
10月15日（土）　大阪　松下IMPホール<br />
10月16日（日）　仙台　東北大学　川内萩ホール<br />
10月23日（日）　名古屋　デザインホール<br />
10月30日（日）　松本　まつもと市民芸術館　　<br />
11月3日（木・祝）　新潟県妙高市     妙高市文化ホール<br />
11月13日（日）　札幌　道新ホール<br />
11月20日（日）　福岡　イムズホール  </p>
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<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/08/Life_Cycles2.jpg" alt="" title="Life_Cycles2" width="528" height="351" class="alignnone size-full wp-image-9448" /></p>
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		<title>野川かさね 写真展 FLOATING ON THE RIVER</title>
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		<pubDate>Mon, 22 Aug 2011 23:43:38 +0000</pubDate>
		<dc:creator>PAPERSKY</dc:creator>
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		<description><![CDATA[写真家・野川かさねがグランドキャニオンを流れるおよそ450マイルのコロラド川をボートで下った25日間の壮大な記録を、NOW IDeAにて展示します。9月2日(金)には、川下りを共にした仲間とともに写真をご覧頂きながら旅の様子を振り返ります。テラスにて生演奏に乗せて、スライドショーも上映。オリジナルポストカードや写真集のほか、アウトドア用防水ノートも、限定数入荷します。 野川かさね写真展 Floating on the River 2011年8月30日(火)〜9月4日(日) 会場：NOW IDeA　東京都港区南青山5-3-8 パレスミユキ2F slide and talk　スライド&#038;トークイベント 9月2日(金) 18:30 open / 19:00 start　 FEE FREE（予約不要） NOW IDeA テラスにて Guest : Kinya Fukuyama, Taro Muraishi, Naoki Ouchi, Yukiko Ozawa Music : Hiroko Yota, Hiroshi &#8230; <a href="http://www.papersky.jp/2011/08/23/floating-on-the-river/"><br />続きを読む <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>写真家・野川かさねがグランドキャニオンを流れるおよそ450マイルのコロラド川をボートで下った25日間の壮大な記録を、NOW IDeAにて展示します。9月2日(金)には、川下りを共にした仲間とともに写真をご覧頂きながら旅の様子を振り返ります。テラスにて生演奏に乗せて、スライドショーも上映。オリジナルポストカードや写真集のほか、アウトドア用防水ノートも、限定数入荷します<span id="more-9432"></span>。</p>
<p><a href="http://www.nowidea.info/?p=3314">野川かさね写真展 Floating on the River</a><br />
2011年8月30日(火)〜9月4日(日)<br />
会場：NOW IDeA　東京都港区南青山5-3-8 パレスミユキ2F</p>
<p>slide and talk　スライド&#038;トークイベント<br />
9月2日(金) 18:30 open / 19:00 start　 FEE FREE（予約不要）<br />
NOW IDeA テラスにて<br />
Guest : Kinya Fukuyama, Taro Muraishi, Naoki Ouchi, Yukiko Ozawa<br />
Music : Hiroko Yota, Hiroshi Kokido (tokyo blue weeps)</p>
<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/08/Floating-on-the-River.jpg" alt="" title="Floating-on-the-River" width="528" height="350" class="alignnone size-full wp-image-9433" /></p>
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		<title>ピコ・アイヤー｜移動の中に世界を見た、グローバルな作家</title>
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		<pubDate>Fri, 24 Jun 2011 00:00:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator>PAPERSKY</dc:creator>
				<category><![CDATA[america]]></category>
		<category><![CDATA[interview]]></category>
		<category><![CDATA[literature]]></category>
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		<description><![CDATA[外交官や外務大臣は、自国を代表して地球を旅する。ピコ・アイヤーは、その熱心な読者に世界を見せるために、もう20年もの間、旅を続けてきた。６冊の本と、北朝鮮からカトマンズまで、様々な土地についてのエッセイの書き手として、アイヤーは永久運動を続ける世界で、常に起きている文化の衝突について書いているアイヤー自身もまた永久運動の状態にあり、ほとんどそこで時間を過ごすことのない家を持つ人間」である。ここ数年、アイヤーの帰りのチケットは、奈良の田舎のアパートと日本人のパートナーのもとへ終着する。そこで今回、ペーパースカイ編集部は、そんな彼に少しだけ時間を割いてもらい、世界が彼の目にどう映り、どうやってそこへ行けばいいのか聞いてみた。 ──「作家のプロフィール」には、&#8221;トラベル・ライター（旅行作家）”という言葉が見当たりませんが、ご自分をトラベル・ライターとは考えていないということですか？ そうだね。僕は文化が交差し折り重なる環境で育ってきたから、クロス・カルチュラルな関係でものを考える傾向があるんだ。旅行はそうしやすい状況に置いてくれる。でも僕にとって、旅はほとんどの場合、手段でしかない。実際の旅の部分は、異質さとの出遭いや２人以上の他人が出遭う時の、ロマンスやコメディ、そしてたまに起きる悲劇ほどおもしろくはない。確かにチベットを横断することも、失われたアマゾンの心底に踏み込むこともないまま、冒険の本を書く作家もいるよね。そうした本は、ある意味、身体的な動きについて書かれていると思うんだ。でも僕が意識しているのは、もっと心理的、もしくは感情的な動きだ。僕にとって、今でもその方面の帝王であるジャン・モリスは、自分がトラベル・ライターでなく、ただ場所について書いているだけだと言っている。たぶん、いわゆるトラベル・ライターと呼ばれている人たちは、彼女の言葉に嫉妬してると思うよ。 ──　昨年はどれくらい旅していたのですか？ たぶん４ヶ月くらい。でもその間、奈良に来ればほとんど近所から離れることはない。こっちにいるときは、特に交通手段を持たないから。自分の足で歩ける範囲でしか出歩かない。それに、去年は３、４週間をカリフォルニアの修道院で過ごしたから、そこでも当然、移動はないよね。だから書いたり考えたり読んだりすることに費やされる。しかしその一方では、世界を体験したり味わったりするためによく移動するという、極端な状態の間を行ったり来たりする傾向にあるんだ。例えば、去年の８月はイェーメンとオマーンとギリシャとアメリカにいた。９月にはカナダとシンガポールと対。その後、奈良に来て、３ヵ月間は移動しなかった。それから再び腰を上げて、１月のボリビアとペルーへ渡り、２月にはインドとベトナムとタイ、そして１日だけ日本にいた。たまに１週間のうちに３つから４つの大陸を移動して、それぞれにとどまりながら、墓地鶏、地球を一周するときもあれば、逆に反対の状態ににあると全く動かなくなるわけさ。 ── あなたの旅は、昨年で最も大きなトラベル・ストーリーだったテロリズムの影響を受けましたか？ いや、全く。９月11日の週、僕は米国内で何度も飛行機に乗り、次の週には日本、そしてシンガポールに飛んでいた。９月11日のもうひとつの皮肉は、まだビルから煙が上がっているときに、ニューヨーク・タイムズ紙から、その出来事について書いて欲しいという依頼があったんだ。でも僕は出来ないと断った。その日は、完成したばかりのイスラムとアメリカの衝突について書いた小説の校正をしなければならなかったから。 ── あなたは新作で禅からイスラム、そしてキリスト教にいたるまで、精神性と宗教について多く書かれていますが時事的な出来事や、宗教VS発展のイデオロギーについてはどうお考えですか？ それは『The Global Soul』のような本であなたが説明している、ポストモダンな世界の見方にどう影響していますか？ イスラムの革命家と宗教的な信仰に関わるその他の多くの人々は、逆行することが発展につながると思っているような気がします。過去へ戻り、なにか本質的なものへと立ち返り、現代世界に背を向けることで。僕もある程度は共感できる。『The Global Soul』の主なテーマと僕の思考の多くは、文化を越えた雑音でしかない。熱狂的で、断片的で、高揚させるMTVのビデオのように見えたり、感じられｒたり刷る、あるｈ週ポストモダンな世界。そして現代世界のMTVコマーシャルを体験すればするほど、そこから抜け出させてくれるものへの欲求が生まれ、大抵その場合は、精神的なセミナーや伝統や信仰の素地となったりする。『The Global Soul』で、僕は自分と読者を現代のカオスのど真ん中へ連れていこうとしたんだと思う。ある意味、人がなぜモスクやセミナーや修道院に通ったり、自分たちが抜ける理由として感じている、あの騒然とした感覚や船酔い感や疲労感や時差ボケの感覚を表現しようとしたんだ。そして書き終えたばかりの本は、明確に伝統と信仰に根ざしていると思う。イスラム世界、対、僕がある意味、対極にあると考えているカリフォルニアとの対話について。 ── 新作では、現在起きていることに応用できる、イスラムと西洋の和解について何か書かれていますか？ 個々人がそれぞれの状況に直面することだね。主人公はみんなカリフォルニアの人間だけど、彼らは中東のどこかへ行くことで、慰めや謙遜や、自由さえ見つけ出す。それはかカリフォルニアのある人たちの間に潜む飢餓感みたいなもので、あまりに伝統がないために、他の古い文化が提供してくれるものを、喉から手が出るほどほしがっているんだ。それはある意味、人々が自分たちとは正反対の文化を夢見る方法についてのものさ。 現在のムスリムとマック（マクドナルド）ワールドの議論の若いと、僕の本への回答に関していえば、ステレオタイプや憶測に斬り込んで、ほかの文化のニュアンスや異質さを見るのに、旅は友好だと信じています。ある意味、最近の出来事は、両世界の人々がステレオタイプを元に互いを非難し合っている状態だと思うから。ムスリムの急進派がアメリカを見た場合、その高圧的な政府（またはその大衆文化）しか見ておらず、アメリカ人もまた、ほとんど何も知らないイスラムを糾弾する。僕が思うに、どちらにしろ一番の解決策はどこかへ旅して、自分とどれだけ同じで、どれだけ違うかを知ることなんだと思う。 去年の８月にアラビアで数週間過ごすことができてよかったと思うよ。９月11日、僕が一番有り難く思ったのは、イェーメンのアーデンという港町にいる一人の人間として、ひどく貧しく恵まれないアラビアの地域（実際、ウサマ・ビン・ラディンの生まれた場所の近くで）の視点で世界を見られたことだったしね。つまり僕にとって現代世界の大きな栄光は、大きく異なった状況にいる人の目に世界がどう映っているのかを体験できることなんだ。しかし世界の貧しい（たいていムスリムだが）人々が、僕らの方へやってくるほどの資金力はない。だから悲惨な状況で暮らす人々のところへ出向き、物事を見ることは、より恵まれた僕らにかかっている。僕らが変化を起こせるとしたら、そこだと思う。 ── あなたの文章は、文学への自愛と知識に満ち溢れています。あなたの文章を読むと、文学と旅はなにか共通するものがあるという印象をうける。幽体離脱に似た体験のように。あるところで、あなたは「ゆっくりとページを捲ることで、別の自分の謎を探求する、読書の特別な喜び」について書いています。また、旅することで見出される、人の身になって経験する喜びについても触れています。一番悲しい別れは「外国の空港で、海外で得た勇敢で無責任な自分を脱ぎ捨て、いつもの仕事の生活を思い出しながら、自分に別れを告げること」と言っていますね。 それ、僕が書いたのかい！ おもしろいことに、３日ほど前、ドナルド・リッチーの『Inland Sea』を読み直してみて、ちょうど同じ結論に達したんだ。実際、先週、偉大な旅行者ほど偉大な読者だという、短いエッセイを書いたばかりで。それは旅行者というものが本来孤独で、彼らが訪れる先の文化に持ち込むものの一部に、彼らが読んできた本があるということ。ドナルド・リッチーのことを日本について書いた素晴らしく際立った作家だと思うのは、彼らがあらゆる文化で咀嚼してきた本の膨大な知識を持ち込み、ほかの多くの土地へと旅していることだ。彼が本の中で内海を彷徨し、ジョンソンやルソーやジェーン・オーステンを引き合いにだしながら持ち出してくる様々な本は、ただ三島や川端や紫式部を引用するだけでは得られないような広い視野を与えてくれる。ある意味、想像の中で起きているこの二つの孤独な探求には素晴らしいものがある。エマーソンは僕らがどうやって自分の読む本を発明していくのかを書いた。そして同じように、僕らは自分たちが訪れる場所を発明していくわけだ。 ── あなたは「偉大な旅行者」と言っていますね。「いい旅行者」とはどういうものか、また「悪い旅行者」というのもあると思いますか？ 有効に旅行するために必要なのは、特にそれぞれの憶測を家に残し、周囲の異質さにできるだけ身を預けること。旅の美学とは、突然、今まで想像していたことと全く正反対で、極端に違う視点で世界を見られるようになることだ。もし「いい旅行者」というものがあるとすれば、その人が訪れている先の人々の目を通して世界を見たいと欲する人間のこと。もし「悪い旅行者」、もしくは「悪い観光客」というものがあるとすれば、それは家を出る前から固定観念をもってしまう人のことだ。 また、いい旅行者とは、衝撃を受け変わるための心の準備ができている人だ。僕にとって唯一大事な本当の旅は、最初の憶測から離れ、内側で起きている。だから例えば、僕が休暇に出かけるとき、僕はハワイやパリやロンドンへは行かないようにする。それは僕の憶測や先入観を強めるだけのような気がするから。逆にハイチやエチオピアやイェーメンへ行くだろう。僕を揺るがし戻ってきたときに色々考えさせられると、結構自信を持って思えるから。カミュは、旅に価値を与えるのは恐怖だといった。それでも僕は恐怖だけを感じろと言っているのではなく、それがチャレンジと自分の心をかき乱してくれると信じている。 ── それじゃ、休暇で旅行をするときもそんな欲求があるのですか？ 僕は旅をすることで生計を立てていく幸運を得たために、いわゆる休暇というものには余り縁がないんだけど。最近僕がしているのは、毎年正月の休暇に母親をつれていくこと。でも母親を連れて行ったのは、カンボジアやイースタ島やシリアやヨルダン。だから70歳の母親を連れて行くにしても、面白くてチャレンジの出来る場所へ連れていこうとするんだ。往々にして、僕が世界で行くところは、ロスやニューヨークよりも安全なところさ。カリフォルニアや日本の家の居心地に慣れていると、家が安全でインドやカンボジアやハイチが危険だと思いがちになる。でも実際、統計的にもロスやワシントンはベイルートやプノンペンよりもずっと危険なんだ。日本はわりと安全だけどね&#8230;。 ── いわゆる、あなたの日本の家は維持していくのですか？ 選べるなら、僕は喜んで、一生日本に住んでもいいと思ってるよ。世界のどこを探しても、日本ほど自分に合い、尊敬し、好きな国は思いつかない。ここに観光ビザで住んでいるとしてもね。 　 ピコ・アイヤー &#8230; <a href="http://www.papersky.jp/2011/06/24/pico-iyer/"><br />続きを読む <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>外交官や外務大臣は、自国を代表して地球を旅する。ピコ・アイヤーは、その熱心な読者に世界を見せるために、もう20年もの間、旅を続けてきた。６冊の本と、北朝鮮からカトマンズまで、様々な土地についてのエッセイの書き手として、アイヤーは永久運動を続ける世界で、常に起きている文化の衝突について書いているアイヤー自身もまた永久運動の状態にあり、ほとんどそこで時間を過ごすことのない家を持つ人間」である。ここ数年、アイヤーの帰りのチケットは、奈良の田舎のアパートと日本人のパートナーのもとへ終着する。そこで今回、ペーパースカイ編集部は、そんな彼に少しだけ時間を割いてもらい、世界が彼の目にどう映り、どうやってそこへ行けばいいのか聞いてみた<span id="more-8690"></span>。</p>
<p>──「作家のプロフィール」には、&#8221;トラベル・ライター（旅行作家）”という言葉が見当たりませんが、ご自分をトラベル・ライターとは考えていないということですか？</p>
<p>そうだね。僕は文化が交差し折り重なる環境で育ってきたから、クロス・カルチュラルな関係でものを考える傾向があるんだ。旅行はそうしやすい状況に置いてくれる。でも僕にとって、旅はほとんどの場合、手段でしかない。実際の旅の部分は、異質さとの出遭いや２人以上の他人が出遭う時の、ロマンスやコメディ、そしてたまに起きる悲劇ほどおもしろくはない。確かにチベットを横断することも、失われたアマゾンの心底に踏み込むこともないまま、冒険の本を書く作家もいるよね。そうした本は、ある意味、身体的な動きについて書かれていると思うんだ。でも僕が意識しているのは、もっと心理的、もしくは感情的な動きだ。僕にとって、今でもその方面の帝王であるジャン・モリスは、自分がトラベル・ライターでなく、ただ場所について書いているだけだと言っている。たぶん、いわゆるトラベル・ライターと呼ばれている人たちは、彼女の言葉に嫉妬してると思うよ。</p>
<p>──　昨年はどれくらい旅していたのですか？</p>
<p>たぶん４ヶ月くらい。でもその間、奈良に来ればほとんど近所から離れることはない。こっちにいるときは、特に交通手段を持たないから。自分の足で歩ける範囲でしか出歩かない。それに、去年は３、４週間をカリフォルニアの修道院で過ごしたから、そこでも当然、移動はないよね。だから書いたり考えたり読んだりすることに費やされる。しかしその一方では、世界を体験したり味わったりするためによく移動するという、極端な状態の間を行ったり来たりする傾向にあるんだ。例えば、去年の８月はイェーメンとオマーンとギリシャとアメリカにいた。９月にはカナダとシンガポールと対。その後、奈良に来て、３ヵ月間は移動しなかった。それから再び腰を上げて、１月のボリビアとペルーへ渡り、２月にはインドとベトナムとタイ、そして１日だけ日本にいた。たまに１週間のうちに３つから４つの大陸を移動して、それぞれにとどまりながら、墓地鶏、地球を一周するときもあれば、逆に反対の状態ににあると全く動かなくなるわけさ。</p>
<p>── あなたの旅は、昨年で最も大きなトラベル・ストーリーだったテロリズムの影響を受けましたか？</p>
<p>いや、全く。９月11日の週、僕は米国内で何度も飛行機に乗り、次の週には日本、そしてシンガポールに飛んでいた。９月11日のもうひとつの皮肉は、まだビルから煙が上がっているときに、ニューヨーク・タイムズ紙から、その出来事について書いて欲しいという依頼があったんだ。でも僕は出来ないと断った。その日は、完成したばかりのイスラムとアメリカの衝突について書いた小説の校正をしなければならなかったから。</p>
<p>── あなたは新作で禅からイスラム、そしてキリスト教にいたるまで、精神性と宗教について多く書かれていますが時事的な出来事や、宗教VS発展のイデオロギーについてはどうお考えですか？ それは『The Global Soul』のような本であなたが説明している、ポストモダンな世界の見方にどう影響していますか？</p>
<p>イスラムの革命家と宗教的な信仰に関わるその他の多くの人々は、逆行することが発展につながると思っているような気がします。過去へ戻り、なにか本質的なものへと立ち返り、現代世界に背を向けることで。僕もある程度は共感できる。『The Global Soul』の主なテーマと僕の思考の多くは、文化を越えた雑音でしかない。熱狂的で、断片的で、高揚させるMTVのビデオのように見えたり、感じられｒたり刷る、あるｈ週ポストモダンな世界。そして現代世界のMTVコマーシャルを体験すればするほど、そこから抜け出させてくれるものへの欲求が生まれ、大抵その場合は、精神的なセミナーや伝統や信仰の素地となったりする。『The Global Soul』で、僕は自分と読者を現代のカオスのど真ん中へ連れていこうとしたんだと思う。ある意味、人がなぜモスクやセミナーや修道院に通ったり、自分たちが抜ける理由として感じている、あの騒然とした感覚や船酔い感や疲労感や時差ボケの感覚を表現しようとしたんだ。そして書き終えたばかりの本は、明確に伝統と信仰に根ざしていると思う。イスラム世界、対、僕がある意味、対極にあると考えているカリフォルニアとの対話について。</p>
<p>── 新作では、現在起きていることに応用できる、イスラムと西洋の和解について何か書かれていますか？</p>
<p>個々人がそれぞれの状況に直面することだね。主人公はみんなカリフォルニアの人間だけど、彼らは中東のどこかへ行くことで、慰めや謙遜や、自由さえ見つけ出す。それはかカリフォルニアのある人たちの間に潜む飢餓感みたいなもので、あまりに伝統がないために、他の古い文化が提供してくれるものを、喉から手が出るほどほしがっているんだ。それはある意味、人々が自分たちとは正反対の文化を夢見る方法についてのものさ。<br />
現在のムスリムとマック（マクドナルド）ワールドの議論の若いと、僕の本への回答に関していえば、ステレオタイプや憶測に斬り込んで、ほかの文化のニュアンスや異質さを見るのに、旅は友好だと信じています。ある意味、最近の出来事は、両世界の人々がステレオタイプを元に互いを非難し合っている状態だと思うから。ムスリムの急進派がアメリカを見た場合、その高圧的な政府（またはその大衆文化）しか見ておらず、アメリカ人もまた、ほとんど何も知らないイスラムを糾弾する。僕が思うに、どちらにしろ一番の解決策はどこかへ旅して、自分とどれだけ同じで、どれだけ違うかを知ることなんだと思う。<br />
去年の８月にアラビアで数週間過ごすことができてよかったと思うよ。９月11日、僕が一番有り難く思ったのは、イェーメンのアーデンという港町にいる一人の人間として、ひどく貧しく恵まれないアラビアの地域（実際、ウサマ・ビン・ラディンの生まれた場所の近くで）の視点で世界を見られたことだったしね。つまり僕にとって現代世界の大きな栄光は、大きく異なった状況にいる人の目に世界がどう映っているのかを体験できることなんだ。しかし世界の貧しい（たいていムスリムだが）人々が、僕らの方へやってくるほどの資金力はない。だから悲惨な状況で暮らす人々のところへ出向き、物事を見ることは、より恵まれた僕らにかかっている。僕らが変化を起こせるとしたら、そこだと思う。</p>
<p>── あなたの文章は、文学への自愛と知識に満ち溢れています。あなたの文章を読むと、文学と旅はなにか共通するものがあるという印象をうける。幽体離脱に似た体験のように。あるところで、あなたは「ゆっくりとページを捲ることで、別の自分の謎を探求する、読書の特別な喜び」について書いています。また、旅することで見出される、人の身になって経験する喜びについても触れています。一番悲しい別れは「外国の空港で、海外で得た勇敢で無責任な自分を脱ぎ捨て、いつもの仕事の生活を思い出しながら、自分に別れを告げること」と言っていますね。</p>
<p>それ、僕が書いたのかい！ おもしろいことに、３日ほど前、ドナルド・リッチーの『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/1880656698/ref=as_li_ss_til?tag=kneehighmedia-22&#038;camp=1027&#038;creative=7407&#038;linkCode=as4&#038;creativeASIN=1880656698&#038;adid=0490D3HKJKRV9AGGGQNN" target="_blank">Inland Sea</a>』を読み直してみて、ちょうど同じ結論に達したんだ。実際、先週、偉大な旅行者ほど偉大な読者だという、短いエッセイを書いたばかりで。それは旅行者というものが本来孤独で、彼らが訪れる先の文化に持ち込むものの一部に、彼らが読んできた本があるということ。ドナルド・リッチーのことを日本について書いた素晴らしく際立った作家だと思うのは、彼らがあらゆる文化で咀嚼してきた本の膨大な知識を持ち込み、ほかの多くの土地へと旅していることだ。彼が本の中で内海を彷徨し、ジョンソンやルソーやジェーン・オーステンを引き合いにだしながら持ち出してくる様々な本は、ただ三島や川端や紫式部を引用するだけでは得られないような広い視野を与えてくれる。ある意味、想像の中で起きているこの二つの孤独な探求には素晴らしいものがある。エマーソンは僕らがどうやって自分の読む本を発明していくのかを書いた。そして同じように、僕らは自分たちが訪れる場所を発明していくわけだ。</p>
<p>── あなたは「偉大な旅行者」と言っていますね。「いい旅行者」とはどういうものか、また「悪い旅行者」というのもあると思いますか？</p>
<p>有効に旅行するために必要なのは、特にそれぞれの憶測を家に残し、周囲の異質さにできるだけ身を預けること。旅の美学とは、突然、今まで想像していたことと全く正反対で、極端に違う視点で世界を見られるようになることだ。もし「いい旅行者」というものがあるとすれば、その人が訪れている先の人々の目を通して世界を見たいと欲する人間のこと。もし「悪い旅行者」、もしくは「悪い観光客」というものがあるとすれば、それは家を出る前から固定観念をもってしまう人のことだ。<br />
また、いい旅行者とは、衝撃を受け変わるための心の準備ができている人だ。僕にとって唯一大事な本当の旅は、最初の憶測から離れ、内側で起きている。だから例えば、僕が休暇に出かけるとき、僕はハワイやパリやロンドンへは行かないようにする。それは僕の憶測や先入観を強めるだけのような気がするから。逆にハイチやエチオピアやイェーメンへ行くだろう。僕を揺るがし戻ってきたときに色々考えさせられると、結構自信を持って思えるから。カミュは、旅に価値を与えるのは恐怖だといった。それでも僕は恐怖だけを感じろと言っているのではなく、それがチャレンジと自分の心をかき乱してくれると信じている。</p>
<p>── それじゃ、休暇で旅行をするときもそんな欲求があるのですか？</p>
<p>僕は旅をすることで生計を立てていく幸運を得たために、いわゆる休暇というものには余り縁がないんだけど。最近僕がしているのは、毎年正月の休暇に母親をつれていくこと。でも母親を連れて行ったのは、カンボジアやイースタ島やシリアやヨルダン。だから70歳の母親を連れて行くにしても、面白くてチャレンジの出来る場所へ連れていこうとするんだ。往々にして、僕が世界で行くところは、ロスやニューヨークよりも安全なところさ。カリフォルニアや日本の家の居心地に慣れていると、家が安全でインドやカンボジアやハイチが危険だと思いがちになる。でも実際、統計的にもロスやワシントンはベイルートやプノンペンよりもずっと危険なんだ。日本はわりと安全だけどね&#8230;。</p>
<p>── いわゆる、あなたの日本の家は維持していくのですか？</p>
<p>選べるなら、僕は喜んで、一生日本に住んでもいいと思ってるよ。世界のどこを探しても、日本ほど自分に合い、尊敬し、好きな国は思いつかない。ここに観光ビザで住んでいるとしてもね。</p>
<p>　<br />
ピコ・アイヤー<br />
1957年、ピコ・アイヤーはインド人の両親の下にイギリスで生まれた。1964年に両親が移住して以来、彼の家はカリフォルニア州サンタバーバラにあるが、彼は&#8221;そこにいるようでいない”。アイヤーは学校教育をオックスフォードで受け、９歳からカリフォルニアとイギリスをジェット機で往復してきた。オックスフォード大学で学び、ハーバード大学で文学と創作を教えながら、彼はヨーロッパのガイドブックを書いて過ごした。「道端で眠り、何も食べず、とても早く次の場所へと移動し、すぐに距離を測るという、とてつも安く旅をする訓練になった」こうした成果は、旅行、グローバリズム、文学、または現代の出来事について作家としての後のキャリアに役立った（３度のタイムズ紙のオリンピック特集をリードしたことも含む）。主な本は、『ヴィデオ・ライト・イン・カトマンズ』『ザ・レイディ・アンド・ザ・モンク』『ザ・グローバル・ソウル』。</p>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/dp/0679738347/ref=as_li_ss_til?tag=kneehighmedia-22&#038;camp=1027&#038;creative=7407&#038;linkCode=as4&#038;creativeASIN=0679738347&#038;adid=1D7256VCSE6HM3JJR6MZ">The Lady and teh Mon</a>k (1922, Knopf)<br />
アイヤー氏が伝統的な日本に魅了されていく様を彼自身の京都暮らしの経験を元に、現代日本で新しい未来を掴もうとしていくある女性との出会いを交えて描いた作品。</p>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/dp/0679776109/ref=as_li_ss_til?tag=kneehighmedia-22&#038;camp=1027&#038;creative=7407&#038;linkCode=as4&#038;creativeASIN=0679776109&#038;adid=0GY7N9XRQYGKGSZVRSYC">Tropical Classical</a> (1997, Knopf)<br />
ダライ・ラマのインタビューから度重なる飛行機での移動における彼の独白の引用など、多岐に渡るアイヤー氏のエッセイをまとめた作品。世界について、そして文学と旅について沸き起こる思想の数々は、項しがたく尊い。</p>
<p><a href="http://www.amazon.co.jp/dp/0679776117/ref=as_li_ss_til?tag=kneehighmedia-22&#038;camp=1027&#038;creative=7407&#038;linkCode=as4&#038;creativeASIN=0679776117&#038;adid=1SAW1DDFC474PM852KYR">The Global Soul</a> (2000, Knopf)<br />
一定の場所、立ち位置からではなく、様々な異なる場所と文化の狭間から世界を見据えたものの視線。６冊目となるこの著書は、多様な大陸において自らの&#8221;家”を探し求める彼の、今日におけるポストモダンオデッセイだ。</p>
<p>取材・文：編集部<br />
This interview originally appeared in Paper Sky No. 1 (May, June, 2002)</p>
<p>English &#187; <a href="http://www.papersky.jp/2010/02/17/writer-traveler-global-soul-pico-iyer/">WRITER, TRAVELER, GLOBAL SOUL: PICO IYER</a></p>
<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/05/PicoIyer.jpeg" alt="" title="PicoIyer" width="528" height="352" class="alignnone size-full wp-image-8692" /></p>
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		<title>柴田元幸責任編集『モンキービジネス』の英語版が刊行</title>
		<link>http://www.papersky.jp/2011/05/30/monkey-business-international/</link>
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		<pubDate>Sun, 29 May 2011 23:56:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>PAPERSKY</dc:creator>
				<category><![CDATA[america]]></category>
		<category><![CDATA[jp]]></category>
		<category><![CDATA[literature]]></category>
		<category><![CDATA[柴田元幸]]></category>

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		<description><![CDATA[人気翻訳者・東大教授・編集者・文学者の柴田元幸が責任編集を務める文芸誌『モンキービジネス』（ヴィレッジブックス刊）の英語版第一号『Monkey Business International: New Voices from Japan』が刊行されました。英語版の刊行元は、ブルックリンを拠点とする文芸誌『パブリック・スペース』を刊行するパブリック・スペース・リテラリー・プロジェクツ。2006年、ブリジッド・ヒューズによって創刊された『パブリック・スペース』は、アメリカのみならず世界の文学の最前線を積極的に紹介。各号、外国の文学シーンを披露する「ポートフォリオ」にページが割かれています。創刊号では、『ジャパナメリカ』（邦訳講談社）の著者ローランド・ケルツと『モンキービジネス』創刊者の柴田の編集による日本のポートフォリオが展開され、村上春樹、小川洋子、阿部和重等のインタビューや作品がフィーチャーされました。同号は日米で大きな反響を呼び、刊行後間もなく完売しました。 『モンキービジネス』英語版第一号は、日本版1号～10号収録作品から厳選した作品の英訳が並びます。編者は柴田と、村上、志賀直哉、井伏鱒二等々の名作を収録した日本文学アンソロジーの定番『オックスフォード版　日本短編小説集』の編者テッド・グーセン（トロント、ヨーク大学教授）。編集にはヒューズとケルツも参加。小説、詩、インタビューをはじめ、カルト的漫画チーム西岡兄妹によるカフカ短篇「田舎医者」の漫画なども収められています。 『モンキービジネス』英語版第一号を読者に紹介する手紙のなかで、スチュアート・ダイベックはこう述べます。「私の本棚に並んでいる書物やアンソロジーを見れば、私たちが翻訳の黄金時代に生きていることは明らかだ。とはいえ、『モンキービジネス』のような文芸誌が英語で登場するのは実に稀である。発見の感覚、生々しさ――そういうものを求めて我々は文芸誌を読むわけだが、日本発のこの雑誌はまさにそれを与えてくれる。第一号には詩、漫画、村上春樹の広範で突っ込んだインタビュー、古川日出男の短篇、川上弘美による美しい超短篇の連なり等々が満載である。何というモンキービジネス（悪ふざけ」――イキがよくて、奔放で、心に取り憑いて離れない……」 &#187; 『モンキービジネス』 『モンキービジネス』英語版の詳細はこちら &#187;www.apublicspace.org]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>人気翻訳者・東大教授・編集者・文学者の柴田元幸が責任編集を務める文芸誌『<a href="http://www.villagebooks.co.jp/villagestyle/monkey/index.html" target="_blank">モンキービジネス</a>』（ヴィレッジブックス刊）の英語版第一号『Monkey Business International: New Voices from Japan』が刊行されました。英語版の刊行元は、ブルックリンを拠点とする文芸誌『パブリック・スペース』を刊行するパブリック・スペース・リテラリー・プロジェクツ。2006年、ブリジッド・ヒューズによって創刊された『パブリック・スペース』は、アメリカのみならず世界の文学の最前線を積極的に紹介。各号、外国の文学シーンを披露する「ポートフォリオ」にページが割かれています。創刊号では、『ジャパナメリカ』（邦訳講談社）の著者ローランド・ケルツと『モンキービジネス』創刊者の柴田の編集による日本のポートフォリオが展開され、村上春樹、小川洋子、阿部和重等のインタビューや作品がフィーチャーされました。同号は日米で大きな反響を呼び、刊行後間もなく完売しました<span id="more-8649"></span>。</p>
<p>『モンキービジネス』英語版第一号は、日本版1号～10号収録作品から厳選した作品の英訳が並びます。編者は柴田と、村上、志賀直哉、井伏鱒二等々の名作を収録した日本文学アンソロジーの定番『オックスフォード版　日本短編小説集』の編者テッド・グーセン（トロント、ヨーク大学教授）。編集にはヒューズとケルツも参加。小説、詩、インタビューをはじめ、カルト的漫画チーム西岡兄妹によるカフカ短篇「田舎医者」の漫画なども収められています。</p>
<p>『モンキービジネス』英語版第一号を読者に紹介する手紙のなかで、スチュアート・ダイベックはこう述べます。「私の本棚に並んでいる書物やアンソロジーを見れば、私たちが翻訳の黄金時代に生きていることは明らかだ。とはいえ、『モンキービジネス』のような文芸誌が英語で登場するのは実に稀である。発見の感覚、生々しさ――そういうものを求めて我々は文芸誌を読むわけだが、日本発のこの雑誌はまさにそれを与えてくれる。第一号には詩、漫画、村上春樹の広範で突っ込んだインタビュー、古川日出男の短篇、川上弘美による美しい超短篇の連なり等々が満載である。何というモンキービジネス（悪ふざけ」――イキがよくて、奔放で、心に取り憑いて離れない……」</p>
<p>&#187; <a href="http://www.villagebooks.co.jp/villagestyle/monkey/index.html" target="_blank">『モンキービジネス』</a></p>
<p>『モンキービジネス』英語版の詳細はこちら<br />
&#187;<a href="http://www.apublicspace.org" target="_blank">www.apublicspace.org</a></p>
<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/05/monkeybus.jpg" alt="" title="monkeybus" width="528" height="350" class="alignnone size-full wp-image-8651" /></p>
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		<title>すべての物語は、「旅」の物語｜柴田元幸</title>
		<link>http://www.papersky.jp/2011/05/27/shibata/</link>
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		<pubDate>Thu, 26 May 2011 23:50:05 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Roland Kelts</dc:creator>
				<category><![CDATA[america]]></category>
		<category><![CDATA[jp]]></category>
		<category><![CDATA[interview]]></category>
		<category><![CDATA[柴田元幸]]></category>

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		<description><![CDATA[柴田元幸氏と初めて会ったのは、ニューヨークで数年前に開かれた、村上春樹氏の朗読会だった。おぼつかない日本語で挨拶をしようとする私に、完璧な英語で返してくれたのが印象的だった。アメリカ文学専門の学者とされる柴田氏だが、正確には「文化」の専門家と呼ぶべきだろう。ポール・オースター、スチュアート・ダイベック、トマス・ピンチョンなどアメリカの文豪の作品を日本の読者に紹介する、日本有数の翻訳家である。 　 ──作家、翻訳家、学者として、柴田さんは「旅」にどういう影響を受けていますか？ 僕が初めて海外に出たのは20歳のときで、1年間ヒッチハイクなどをしながらイギリスをまわりました。そのときにいろんな人に出会ったことで、憧れのまなざしで見ていた人たちを平等に見られるようになりました。僕が子どものころの日本人には、誰も口にはしなかったけれど人間は３つの階級に分かれているという考えかたがあったんです。いちばん上が欧米人、その次が日本人、そしてそれ以外の人々というものでした。それで、僕はイギリスを旅したわけですけど、そこで出会ったトラックの運転手とかバックパッカーとの話などを通じて、人間は皆、同じなんだということを実感しました。 　 ──その初めての旅で自信がつきましたか？ そうですね。もちろん言語的には流暢ではなかったのですが、あの旅で日本人以外の人とふれあうことに不安を感じなくなりました。村上春樹さんや僕が手がけた翻訳を読んで、昔の翻訳作品とは違うと言う人がいますが、それは、昔の日本の翻訳家が、欧米人は我々とは違い、我々よりすぐれている人だという思いがあったからだと思うんです。そういう考えを前提に翻訳された作品の登場人物は皆、高尚な言葉遣いだったり、硬い話しかたをしている。その一方で、村上さんの翻訳に出てくる人物は日本語でふだん使うような言葉や表現で話をする。日本人読者はそれを読んで、ほかの国の人々も自分たちと同じような話しかたをするんだと気づいたのではないでしょうか。 　 ──欧米への憧れをもった翻訳家のあらたまった翻訳から、口語体やスラングなどを使った翻訳への転換は、村上氏に負う部分が多いと言えますか？ 村上さんより前に、リチャード・ブローティガンの翻訳をしていた藤本和子さんを忘れてはいけません。村上さんがブローティガンやカート・ヴォネガットに影響を受けたと聞くと驚くアメリカ人が多いようですけど。 　 ──それらの作家は、村上氏だけでなく、日本に大きな影響をおよぼしましたよね。 フィリップ・ロスやジョン・アップダイク、ソール・ベローなんかと比較しても影響は大きいですね。それは藤本さんによるものです。僕は彼女の翻訳作品を読んで初めて、日本語訳の作品もいきいきとした現代的なものになり得ることを知りました。 　 ──柴田さんが初めてアメリカを旅したときはどうでしたか？ アメリカにいる兄に会いに行ったので、たったひとりで誰も知らないところへ初めて行くのとは状況が違いました。そのころ兄はオレゴン州の山間に住んでいて、仲間と共同で温泉静養施設みたいなものを営んでいたんです。オレゴン州のユージーンのはずれで、山小屋がたくさんあって、週末に都会の人々が遊びにくるようなところでした。そこで兄は野菜も育てていました。　 だから僕が見たアメリカというのは、LAなんかとはまったく違う、アメリカ西海岸でした。マリファナは吸ってもタバコを吸う人はいなかったし、誰もお酒を飲んでいなかった。 　 ──なぜ、柴田さんもお兄さんも、アメリカやアメリカ文化に興味をもつようになったんでしょうか？ 音楽ですかね。10～12歳ごろからアメリカの音楽を聞いていました。そのころは「あっち」ではなにかおもしろそうなことが起きているんだとうすうす感じていました。蒲田という東京のはずれに住んでいた僕たちが考えていた「あっち」とは、東京の中心部のことです。ただ、成長するにつれ、だんだん東京で起きていることに興味がなくなって、おもしろいことが起きているのは海外だと考えるようになってきたんです。ドイツでもスウェーデンでもよかったんでしょうが、日本では「アメリカ」が欧米すべての代名詞のようなものでしたから。 　 ──それで柴田さんは研究をアメリカ文学に絞られたのですか？ 英文学ではなく米文学を勉強することに決めたのは、すばらしい米文学の教授に出会ったからです。僕が学生だったころのイギリス小説の教授は怠け者で、授業に来なかったんですよ。その一方で、アメリカ小説の大橋先生はすばらしかった。すべてが新鮮で、かりに読んでいる本がおもしろくなくても、先生がその本について語る内容がすごくおもしろくて。僕もそんなふうになりたいと思ったのです。いまでも大橋先生の授業で読んだセオドア・ドライサーの『アメリカの悲劇』やフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』はよく憶えています。 　 ──その後もアメリカとアメリカのフィクションに魅了されつづけたのはなぜだと思いますか？ 海外の文学を研究する日本人学者の多くは、研究対象の文化を模倣する傾向があります。英文学の研究者は保守的で組織や伝統を重んじる傾向があるし、仏文学の専門家の間では、利己主義的、自己中心的にふるまうのがほとんど礼儀になっているみたいに見える。米文学者の場合は、非常に個人主義的です。組織というものに興味がなく、仏文学者とはまた違った感じでちょっと自己中心的。上の人の言うことをちゃんと聞いてない。 僕がもし英文学を専門にしていたら、性格が違っていたと思います。権威に敬意を示し、もっと保守的になっていたかもしれない。米文学を研究することで僕は個人主義的になれたし、権威に対して反発もできたのだと思います。 　 ──旅をしているときも、日本にいるときと同じように翻訳や執筆に取り組めますか？ 旅をしているときのほうが、はかどります。たとえば、公園やオープンカフェで翻訳をしていて、まわりの人がしゃべっているとしますよね。東京の公園の場合、それは日本語だから、言っていることが耳に入って気になり、翻訳作業の邪魔になってしまうんです。でも、海外でまわりが英語で会話している場合、集中しないと頭に入ってこないので、いい感じのBGMというか、音にしか聞こえないんですよ。 　 ──邪魔になり得る要素から解き放たれる。私の場合、日本にいるときはいいんですが、アメリカではまわりの会話が気になって集中できません。 そうですよね。日本にいても海外にいても、公園とか、天気のいいときは広々とした屋外のスペースで作業するのが好きです。ちなみに翻訳はノートパソコンではなく、ノートに手書きです。 　 ──パソコンはまったく使わないんですか？ 翻訳には使わないですね。パソコンよりノートでの作業のほうがずっと楽なんですよ。パソコンに日本語を打ちこむとき、何度も変換して漢字を選ぶ行程が面倒。目も疲れないし、手書きのほうがよっぽど楽です。 ──携帯電話も持っていませんよね。 持っていません。あまり友だちがいないから、いらないですよ。僕が携帯電話を持たないのと写真を撮られるのを嫌うのは、似たようなことかもしれません。都会に住むことのいいところは匿名性じゃないですか。僕が知らない人が僕を知っているという状態がすごく落ち着かないんです。 もちろん、街で知らない人が僕の翻訳がすごくよかったと言ってくれたりするとうれしいですが、僕の作家仲間たちは、知名度が上がるにつれ、心温まるエピソードが増えると同時に不快なやりとりも増える、と言っています。 　 &#8230; <a href="http://www.papersky.jp/2011/05/27/shibata/"><br />続きを読む <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>柴田元幸氏と初めて会ったのは、ニューヨークで数年前に開かれた、村上春樹氏の朗読会だった。おぼつかない日本語で挨拶をしようとする私に、完璧な英語で返してくれたのが印象的だった。アメリカ文学専門の学者とされる柴田氏だが、正確には「文化」の専門家と呼ぶべきだろう。ポール・オースター、スチュアート・ダイベック、トマス・ピンチョンなどアメリカの文豪の作品を日本の読者に紹介する、日本有数の翻訳家である<span id="more-8080"></span>。</p>
<p>　<br />
──作家、翻訳家、学者として、柴田さんは「旅」にどういう影響を受けていますか？</p>
<p>僕が初めて海外に出たのは20歳のときで、1年間ヒッチハイクなどをしながらイギリスをまわりました。そのときにいろんな人に出会ったことで、憧れのまなざしで見ていた人たちを平等に見られるようになりました。僕が子どものころの日本人には、誰も口にはしなかったけれど人間は３つの階級に分かれているという考えかたがあったんです。いちばん上が欧米人、その次が日本人、そしてそれ以外の人々というものでした。それで、僕はイギリスを旅したわけですけど、そこで出会ったトラックの運転手とかバックパッカーとの話などを通じて、人間は皆、同じなんだということを実感しました。</p>
<p>　<br />
──その初めての旅で自信がつきましたか？</p>
<p>そうですね。もちろん言語的には流暢ではなかったのですが、あの旅で日本人以外の人とふれあうことに不安を感じなくなりました。村上春樹さんや僕が手がけた翻訳を読んで、昔の翻訳作品とは違うと言う人がいますが、それは、昔の日本の翻訳家が、欧米人は我々とは違い、我々よりすぐれている人だという思いがあったからだと思うんです。そういう考えを前提に翻訳された作品の登場人物は皆、高尚な言葉遣いだったり、硬い話しかたをしている。その一方で、村上さんの翻訳に出てくる人物は日本語でふだん使うような言葉や表現で話をする。日本人読者はそれを読んで、ほかの国の人々も自分たちと同じような話しかたをするんだと気づいたのではないでしょうか。</p>
<p>　<br />
──欧米への憧れをもった翻訳家のあらたまった翻訳から、口語体やスラングなどを使った翻訳への転換は、村上氏に負う部分が多いと言えますか？</p>
<p>村上さんより前に、リチャード・ブローティガンの翻訳をしていた藤本和子さんを忘れてはいけません。村上さんがブローティガンやカート・ヴォネガットに影響を受けたと聞くと驚くアメリカ人が多いようですけど。</p>
<p>　<br />
──それらの作家は、村上氏だけでなく、日本に大きな影響をおよぼしましたよね。</p>
<p>フィリップ・ロスやジョン・アップダイク、ソール・ベローなんかと比較しても影響は大きいですね。それは藤本さんによるものです。僕は彼女の翻訳作品を読んで初めて、日本語訳の作品もいきいきとした現代的なものになり得ることを知りました。</p>
<p>　<br />
──柴田さんが初めてアメリカを旅したときはどうでしたか？</p>
<p>アメリカにいる兄に会いに行ったので、たったひとりで誰も知らないところへ初めて行くのとは状況が違いました。そのころ兄はオレゴン州の山間に住んでいて、仲間と共同で温泉静養施設みたいなものを営んでいたんです。オレゴン州のユージーンのはずれで、山小屋がたくさんあって、週末に都会の人々が遊びにくるようなところでした。そこで兄は野菜も育てていました。　<br />
だから僕が見たアメリカというのは、LAなんかとはまったく違う、アメリカ西海岸でした。マリファナは吸ってもタバコを吸う人はいなかったし、誰もお酒を飲んでいなかった。</p>
<p>　<br />
──なぜ、柴田さんもお兄さんも、アメリカやアメリカ文化に興味をもつようになったんでしょうか？</p>
<p>音楽ですかね。10～12歳ごろからアメリカの音楽を聞いていました。そのころは「あっち」ではなにかおもしろそうなことが起きているんだとうすうす感じていました。蒲田という東京のはずれに住んでいた僕たちが考えていた「あっち」とは、東京の中心部のことです。ただ、成長するにつれ、だんだん東京で起きていることに興味がなくなって、おもしろいことが起きているのは海外だと考えるようになってきたんです。ドイツでもスウェーデンでもよかったんでしょうが、日本では「アメリカ」が欧米すべての代名詞のようなものでしたから。</p>
<p>　<br />
──それで柴田さんは研究をアメリカ文学に絞られたのですか？</p>
<p>英文学ではなく米文学を勉強することに決めたのは、すばらしい米文学の教授に出会ったからです。僕が学生だったころのイギリス小説の教授は怠け者で、授業に来なかったんですよ。その一方で、アメリカ小説の大橋先生はすばらしかった。すべてが新鮮で、かりに読んでいる本がおもしろくなくても、先生がその本について語る内容がすごくおもしろくて。僕もそんなふうになりたいと思ったのです。いまでも大橋先生の授業で読んだセオドア・ドライサーの『アメリカの悲劇』やフィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』はよく憶えています。</p>
<p>　<br />
──その後もアメリカとアメリカのフィクションに魅了されつづけたのはなぜだと思いますか？</p>
<p>海外の文学を研究する日本人学者の多くは、研究対象の文化を模倣する傾向があります。英文学の研究者は保守的で組織や伝統を重んじる傾向があるし、仏文学の専門家の間では、利己主義的、自己中心的にふるまうのがほとんど礼儀になっているみたいに見える。米文学者の場合は、非常に個人主義的です。組織というものに興味がなく、仏文学者とはまた違った感じでちょっと自己中心的。上の人の言うことをちゃんと聞いてない。<br />
僕がもし英文学を専門にしていたら、性格が違っていたと思います。権威に敬意を示し、もっと保守的になっていたかもしれない。米文学を研究することで僕は個人主義的になれたし、権威に対して反発もできたのだと思います。</p>
<p>　<br />
──旅をしているときも、日本にいるときと同じように翻訳や執筆に取り組めますか？</p>
<p>旅をしているときのほうが、はかどります。たとえば、公園やオープンカフェで翻訳をしていて、まわりの人がしゃべっているとしますよね。東京の公園の場合、それは日本語だから、言っていることが耳に入って気になり、翻訳作業の邪魔になってしまうんです。でも、海外でまわりが英語で会話している場合、集中しないと頭に入ってこないので、いい感じのBGMというか、音にしか聞こえないんですよ。</p>
<p>　<br />
──邪魔になり得る要素から解き放たれる。私の場合、日本にいるときはいいんですが、アメリカではまわりの会話が気になって集中できません。</p>
<p>そうですよね。日本にいても海外にいても、公園とか、天気のいいときは広々とした屋外のスペースで作業するのが好きです。ちなみに翻訳はノートパソコンではなく、ノートに手書きです。</p>
<p>　<br />
──パソコンはまったく使わないんですか？</p>
<p>翻訳には使わないですね。パソコンよりノートでの作業のほうがずっと楽なんですよ。パソコンに日本語を打ちこむとき、何度も変換して漢字を選ぶ行程が面倒。目も疲れないし、手書きのほうがよっぽど楽です。</p>
<p>──携帯電話も持っていませんよね。</p>
<p>持っていません。あまり友だちがいないから、いらないですよ。僕が携帯電話を持たないのと写真を撮られるのを嫌うのは、似たようなことかもしれません。都会に住むことのいいところは匿名性じゃないですか。僕が知らない人が僕を知っているという状態がすごく落ち着かないんです。<br />
もちろん、街で知らない人が僕の翻訳がすごくよかったと言ってくれたりするとうれしいですが、僕の作家仲間たちは、知名度が上がるにつれ、心温まるエピソードが増えると同時に不快なやりとりも増える、と言っています。</p>
<p>　<br />
──PAPERSKYでは多くの翻訳作品を発表されていますが、いかがですか？</p>
<p>「旅」に関する作品を翻訳することが、唯一の条件です。でも、どんな作品であれ、すべて「旅」の物語なんだと気づきました。どんな話でも、だいたいは誰かがどこかに行ったり来たりしますよね。PAPERSKYで翻訳をした作品にガイ・ダヴェンポートのものがありましたが、そのなかでフランツ・カフカが飛行機ショーを見にどこかの町へ行くんです。観衆のなかにはルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインがいて、妙に目立っているんですよね。これも「旅」の話じゃないですか。<br />
たとえば、エドガー・アラン・ポーの『アッシャー家の崩壊』だって、ある意味すごく変わった家への「旅」の物語です。ハーマン・メルヴィルの『バートルビー』に登場するバートルビーは、どこかへ行くわけではないけれど、大都会において人間がどれだけ恐ろしく無名になり得るかが描かれている。まあ、僕は「旅」という言葉をとても広い意味で使っているのかもしれませんが。</p>
<p>　<br />
──PAPERSKYでの翻訳について感想が寄せられることはありますか？</p>
<p>本と違って、雑誌に掲載される作品について感想を聞かせてもらうのはなかなか難しいですよね。でもときどき、翻訳家を目指している若い人がPAPERSKYに掲載された僕の翻訳を読んで役に立ったと言ってくれます。原文とくらべて「ああ、（翻訳は）こうやってやるんだ」という感じで。そういう意味でPAPERSKYのバイリンガルのフォーマットはいいと思います。</p>
<p>　<br />
──では、柴田さんのお気に入りの旅先は？</p>
<p>季節によりますね。夏は東京を避けてオーストラリアのメルボルンかシドニー。オーストラリアだったら食べ物もおいしいし、天候もいいし、もっともな選択だと思います。<br />
秋はニューヨークで過ごしたいですね。ニューヨークは大好きです。あの街の過去の感触がとくにいい。ワシントン・スクエアではヘンリー・ジェイムズのことを考えさせられたり、建築を見ても、1930年代ぐらいからほとんど変わってなかったり。東京よりはるかに伝統が残っているのがいいですね。</p>
<p>　<br />
柴田元幸（しばた もとゆき）<br />
1954年生まれ。東京大学文学部教授。著書に『アメリカン・ナルシス』（東京大学出版会）など、訳書にスチュアート・ダイベック『シカゴ育ち』、スティーヴン・ミルハウザー『三つの小さな王国』（いずれも白水Uブックス）など、編訳書に『紙の空から』（晶文社）など。本誌連載「 Life of Fiction」では「 旅」をテーマに各地の短編を紹介している。</p>
<p>　<br />
<em>このインタビューは<a href="http://www.fujisan.co.jp/Product/1281680322/ap-kneehighmedia" target="_blank">『ペーパースカイ』No.35</a> (2011年）に掲載されています。<br />
Text: Roland Kelts</em></p>
<p>English <a href="http://www.papersky.jp/2011/05/09/an-interview-with-motoyuki-shibata-with-roland-kelts/">&#187; ALL STORIES ABOUT TRAVEL: MOTOYUKI SHIBATA</a></p>
<p><img src="http://www.papersky.jp/wp-content/uploads/2011/04/35interview-2.jpg" alt="" title="35interview-2" width="528" height="350" class="alignnone size-full wp-image-8082" /></p>
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		<title>ヘンリー・ミラー ライブラリー</title>
		<link>http://www.papersky.jp/2011/04/18/henry-miller-library/</link>
		<comments>http://www.papersky.jp/2011/04/18/henry-miller-library/#comments</comments>
		<pubDate>Sun, 17 Apr 2011 23:45:50 +0000</pubDate>
		<dc:creator>PAPERSKY</dc:creator>
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		<category><![CDATA[bookshop]]></category>
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		<category><![CDATA[カリフォルニア]]></category>

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		<description><![CDATA[定職に就かず、ヨーロッパを放浪したのちに記した『北回帰線』が世界的にヒットしたヘンリー・ミラー。その自由な作風や奔放な生きかたで知られ、ビートニクに大きな影響を与えた作家としても知られている。晩年、彼が過ごしたビックサーという土地に、彼の死後、友人のエーミール・ホワイトが彼の蔵書を置くためにライブラリーを始めた。掘っ立て小屋が建つ緑の木立に囲まれた広場に、気持ちよさそうに読書をしたり語らったりする人たちの姿が多く見られる。 ヘンリーが自然から受け取った感覚を来た人すべてに感じられるよう、敷地内は本を持って自由に行き来できるようになっていて、店内に置かれたコーヒーや紅茶はサービス。夏にはポエトリー・リーディングやライブなど各種イベントもあり、ゆるい雰囲気のなか、のんびりと過ごしたい場所である。ここではぜひ彼の著書を原書で選びたい。おすすめのショートストーリーは『The smile at the foot of the ladder』。 また、彼の人生を追ったドキュメンタリー映像『Henry Miller Alseep and Awake Trailer』は、とくに晩年の彼の映像が多く、とてもめずらしい作品。インタビューはヘンリーのバスルームで収録されたもので、DVDはライブラリーでも購入可能となっている。 Henry Miller Alseep and Awake Trailer Henry Miller Library Highway 1, Big Sur Tel: 831-667-2574 www.henrymiller.org 編集元の記事：Papersky No.25 カリフォルニア特集 P.52 【関連記事】 &#187; カリフォルニアの旅のパートナー・熊谷隆志]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>定職に就かず、ヨーロッパを放浪したのちに記した『北回帰線』が世界的にヒットしたヘンリー・ミラー。その自由な作風や奔放な生きかたで知られ、ビートニクに大きな影響を与えた作家としても知られている。晩年、彼が過ごしたビックサーという土地に、彼の死後、友人のエーミール・ホワイトが彼の蔵書を置くためにライブラリーを始めた。掘っ立て小屋が建つ緑の木立に囲まれた広場に、気持ちよさそうに読書をしたり語らったりする人たちの姿が多く見られる。</p>
<p>ヘンリーが自然から受け取った感覚を来た人すべてに感じられるよう、敷地内は本を持って自由に<span id="more-5879"></span>行き来できるようになっていて、店内に置かれたコーヒーや紅茶はサービス。夏にはポエトリー・リーディングやライブなど各種イベントもあり、ゆるい雰囲気のなか、のんびりと過ごしたい場所である。ここではぜひ彼の著書を原書で選びたい。おすすめのショートストーリーは『<a href="http://www.amazon.co.jp/dp/0811205568?tag=kneehighmedia-22&#038;camp=1027&#038;creative=7407&#038;linkCode=as4&#038;creativeASIN=0811205568&#038;adid=12W8QD9315Z4V6K7QE60" target="blank">The smile at the foot of the ladder</a>』。</p>
<p>また、彼の人生を追ったドキュメンタリー映像『<a href="http://www.amazon.com/Henry-Miller-Asleep-Awake/dp/B001C1C08G" target="blank">Henry Miller Alseep and Awake Trailer</a>』は、とくに晩年の彼の映像が多く、とてもめずらしい作品。インタビューはヘンリーのバスルームで収録されたもので、DVDはライブラリーでも購入可能となっている。</p>
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<p>Henry Miller Library<br />
Highway 1, Big Sur<br />
Tel: 831-667-2574<br />
<a href="http://www.henrymiller.org" target="blank">www.henrymiller.org</a></p>
<p>編集元の記事：<a href="http://www.fujisan.co.jp/Product/1281680322/b/189729/ap-kneehighmedia" target="blank">Papersky No.25</a> カリフォルニア特集 P.52</p>
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