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SNSを駆使して神木を守る、次世代の住職|Meet the Monks (3)

宝生院といえば、国の特別天然記念物に指定されているシンパクが有名だ。古墳時代に応神天皇が手植えしたという逸話を残す大木は、樹齢1,600年超! 悠久の物語を秘めるシンパクを守るのが、35歳の高橋寿明住職だ。 母方の従兄弟 […]

07/11/2017

宝生院といえば、国の特別天然記念物に指定されているシンパクが有名だ。古墳時代に応神天皇が手植えしたという逸話を残す大木は、樹齢1,600年超! 悠久の物語を秘めるシンパクを守るのが、35歳の高橋寿明住職だ。
母方の従兄弟に多聞寺の藤本住職がいるが、生まれも育ちも小豆島の一般家庭。それが高校卒業と同時に僧侶を志し、高野山を目指した。10年の修行を終え、弘法大師の生誕地でもある香川県善通寺での法職ののち、3年前、ここの住職に就任。実家も近く、先祖が眠るこの寺に引き寄せられた縁も、「シンパクのパワーかもしれない」と考えている。
就任当初、ボロボロだった寺や庭は、檀家さんや周囲のサポートを得て別の寺のように美しく生まれ変わった。ハードを整備した今、高橋さんが目指すのはソフト面の充実だ。
「開かれた寺として島の人に親しんでもらえる場所にしたいんです。地元青年会の夏祭りの会場に寺の敷地を貸し出しますし、除夜の鐘も復活させました。SNSも駆使しますし、和三盆のワークショップのような、女性に好まれそうな集まりも企画していますよ」 
高橋さんが目指すのは、シンパクを“小豆島の屋久杉”的存在にすること。こんなお宝に恵まれたのだから、島の財産であるシンパクを積極的にアピールすることが自分の務めだと考えている。
「多くの人に島の魅力を訴えたい。そうして寺へのお参りが増えたら、お遍路というこの島ならではの信仰も盛り上がっていくんじゃないかな」
小豆島霊場 第54番 宝生院
土庄町上庄412
TEL: 0879-62-0682