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  • Photography: Hikaru Kamo
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カリフォルニアの自然を巡る旅 vol.4 セコイア・キングスキャニオン

, 2016/08/31

森のなかを伸びる道路をレンタカーで走っていくと、いつの間にか辺りに生えている木が巨木ばかりになっていることに気がついた。まるで恐竜時代に迷い込んだかのようだ。私たちは一向は、ジョン・ミューアが「ジャイアント・フォレスト」と名付けたセコイアの森に入っていた。

“地球上で最も大きな生命”といわれるセコイア。なかでも一番大きいとされる個体は「シャーマン将軍の木」と呼ばれ、高さ83m、根元の周囲31m、重量1,385tもの大きさになる。が、いくら数字を並べてみても、その大きさは実際に対峙してみないと理解できないだろう。

ごつごつとした褐色の樹皮はまるで筋肉のように発達し、幹は一直線に空を突き刺している。推定樹齢2,000歳とも言われるこの大木。同じヒノキ科の大木でも屋久島の縄文杉は老齢な印象を受けるが、シャーマン将軍の木は若々しいアメフト選手のように見えてしまうのは、やはりここがアメリカだからだろうか。

セコイアの木は、シエラネバタ山脈の西側の一部のエリア、標高1,500mから2,300mという限られた範囲にしか自生しない。彼らが成長するためには特定の環境条件がすべて揃う必要があるからだ。特筆すべきはその発芽方法だ。
セコイアの種は自然発生する山火事によってポップコーンのように実がはじけ、はじめて殻の外に出ることができる。毎年約2000個の種を付けるが、その多くは日の目を見ることなく土に還っていくという。運良く外に出られた種も、十分な太陽光と水分が揃わないと発芽することはできない。また、仮に若木まで成長できたとしても1,000歳を超える大木になれるのはほんの一握り。その確率は百万分の一とも言われている。

「私たちは森を守るだけでなく、次世代のセコイアの森を育むために定期的に火を入れて環境を整えることもしているのよ。」

国立公園の広報担当者ダナはこう話し、セコイアの松ぼっくりを見せてくれた。ニワトリの卵ほどしかないこの種が山火事を耐え、灰になった他の草木を養分にしながら太陽が降り注ぐ新しい森で成長していくのだ。また、セコイアの分厚い樹皮にはタンニンが豊富に含まれ、他の植物には耐えられない火からも木を守ってくれる。山火事によって淘汰され、セコイアの森は形成されてきたのだ。

そのセコイアだが、最期は自らの重さで倒れてその生涯を終えるという。じつはセコイアには寿命がないという説もある。枯れるまえに倒れてしまうため正確な寿命を立証できないのだ。セコイアは自ら身を投げ出し、次世代の森の養分になっていく。その悠久のサイクルに思いを巡らせると、生きることに意味を見出そうとしている自分が急にちっぽけに思えてきた。

◼︎取材協力
カリフォルニア観光局 www.visitcalifornia.jp
バイセリア観光局 http://www.visitvisalia.org/
セコイア・キングスキャニオン国立公園 https://www.nps.gov/seki/index.htm
ハーツレンタカー www.hertz.com

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name
セコイア・キングスキャニオン国立公園
place
カリフォルニア

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