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  • Photography: Hikaru Kamo
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カリフォルニアの自然を巡る旅 |モノレイク・トゥファ州立自然保護区

, 2016/08/20

デスバレー国立公園を出た私たちは、約250km北に位置するモノレイク・トゥファ州立自然保護区にやって来た。石灰石が積み重なってできた白い柱(トゥファ)が有名なモノレイク。湖底から噴出する炭酸性の湧水がモノ湖の水に豊富に含まれるカルシウムに反応して形成されるこのトゥファは世界的にも珍しく、神秘的な情景を作り出している。しかし、モノレイクの魅力はその景観の美しさだけではない。この湖ではダイナミックな命の営みが繰り広げられているのだ。モノレイクの生態系と近年激減している湖の水量の関係について、ネイチャーガイドのノラに話を聞いた。

「今、みなさんが見ているトゥファは水面の上にあるけど、もともとは水中にあったの。1941年からロサンゼルス市水道局がモノレイクに注ぐ5本の川すべてから取水しはじめたことで、水位が急激に下がってしまったのよ」

モノレイクの塩分濃度は海水の約3倍。そのため魚は生息できないが、水中にはこの環境に適応したアルテミア(小型のエビ)が、また湖畔にはミギワハエが無数に生息している。そして夏になるとこの湖は、それらを捕食しにやってくる数百万羽の渡り鳥たちの楽園になる。湖を占領した鳥たちはここで体重を倍に増やし、冬を越す南米への旅に備えるのだ。なかには、アルゼンチンまでの5,000マイルを3日で飛んでいく鳥もいるという。

「鳥たちにとってここは砂漠のなかのガソリンスタンドなのよ」と、ときに冗談を交えながら熱心に語るノラの説明はとても分かりやすく、彼女がこの自然を心から愛していることが伝わってくる。

モノレイクの平均水深は17mほどしかない。もし湖の水位が下がり続ければ塩分濃度はさらに上昇し、アルテミアも生きられない環境になってしまう。そうなれば渡り鳥の数は激減し、生態系全体に破壊的な影響を与えるだろう。それがどのようなブーメランとなって人間社会に返ってくるのかは、きっとスーパーコンピュターでも計算できない。
大学で鳥の生態を調査していたノラは、水面から出ているトゥファがふたたび水の下に隠れることを強く望んでいた。景観としては地味になるかもしれないが、鳥たちの生態は守られるからだ。
「モノレイクに来る観光客はみんな、『ワオ!なんて美しい風景だ!』と言って写真を撮ってすぐに帰ってしまうけど、私は一人でも多くの人にこの場所の生態系について知ってほしくてこの仕事に就いたの。モノレイクの自然を紹介するだけじゃなくて、モノレイクを守るのが私たちの仕事よ」。

ノラもそのメンバーであるモノレイク委員会は、長年の交渉の末、ロサンゼルス市水道局に取水量を制限することを約束させた。カリフォルニアには完全に干上がってしまった湖もあるというが、モノレイクの水位はいずれ元に戻るだろう。
 
◼︎取材協力
カリフォルニア観光局
www.visitcalifornia.jp

モノカウンティ観光局
http://www.monocounty.org/

モノレイク・トゥファ州立自然保護区
www.parks.ca.gov/?page_id=514

ハーツレンタカー
www.hertz.com

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name
モノレイク・トゥファ州立自然保護区
place
カリフォルニア

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