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現代建築の屋外プール|Letzigraben

ル・コルビュジエ、マリオ・ボッタなど、スイスは著名な建築家を数多く排出してきた。Letzigrabenは、スイスの現代建築の一例としてみても興味深い。設計したのは、マックス・フリッシュ。1911年にチューリヒで生まれ、チ […]

02/16/2016

ル・コルビュジエ、マリオ・ボッタなど、スイスは著名な建築家を数多く排出してきた。Letzigrabenは、スイスの現代建築の一例としてみても興味深い。設計したのは、マックス・フリッシュ。1911年にチューリヒで生まれ、チューリヒ工科大学を卒業し建築家になるが、彼はむしろ数多くの小説や戯曲を世に送りだした現代作家としてのほうが有名だ。このプールは、フリッシュの建築家としての初期のもの。第2次大戦直後、チューリヒで公共の人工プールを建てる計画がもちあがった際、厳正なコンペを経て、フリッシュの設計案が採用された。オープンは1949年。
入場ゲートを通ると、まずは青々とした芝生の中庭につながる。中庭には等間隔でシャワーが並んでいて、どこか遊び心がある。その先には50mプールがあり、水しぶきを立てながら人々が泳いでいた。プールの手前を右に曲がると、小さな丘になっていて、まんなかには2階建てのレストハウスが。さらに奥に進むと、子ども用や飛びこみ用プールと続く。プールは全部で4種類。プレイルームつきの幼児用更衣室も用意されていて、家族連れへの配慮も完璧だ。つまり、プールそのものよりも、「それ以外」の敷地のほうが広いのだ。コンパクトな公共プールに慣れている日本人としては、なんともぜいたくでうらやましくなってしまう。
Letzigraben
Edelweissstasse 5 8048 Zurich
This story originally appeared in Papersky’s SWISS | water issue (no. 40).