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  • PHOTOGRAPHY: YOICHI WATANABE
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ニセコの四季を映す、松風の和菓子

, 2012/01/12

明るい緑に輝いていたニセコの森は、冬には真っ白な雪景色に包まれる。積雪は2メートル以上となり、色も音もない、光と影だけの世界が森を包み込む。そんな森の中に、小さな和菓子工房「松風」がオープンして3年。工房を営む渡辺麻里さんは、和菓子教室や販売会「月に一度の和菓子屋さん」を開きながら、この土地ならではの和菓子を創作している。

和菓子づくりに使われる水は、渡辺さん自身が工房の近くにある湧水スポットから汲んでくる。ミネラル分を豊富に含んだニセコアンヌプリの湧き水は、松風の和菓子に欠かせないもののひとつであり、ニセコの豊かな自然の象徴でもある。生地や餡のまろやかな味わいや、つややかな寒天の透明感など、和菓子でこそ堪能できる水のおいしさがある。

森に囲まれた工房の庭を歩けば、春にはよもぎ、秋にはくるみの実など、季節ごとの自然からの贈り物を見つけることができる。和菓子は季節の兆しを表現するものといわれるが、松風の和菓子には、そうした発見の喜びがさりげなく込められている。「自然の美しい光景を目の当たりにすると、和菓子を作りたくてたまらなくなる」と渡辺さんが言うように、自然豊かなこの場所だからこそ、心に響いたことを和菓子に映していく作業がとても楽しいという。

雪もまた、自然からの美しい贈り物である。雪が光っているところを見ると、「雪平玉に小さく刻んだ寒天をのせて、キラキラさせてみようかな」「透明な葛をかけたらどうかしら」と、創作意欲がどんどん湧いてくるという。昨年出版された松風のレシピ本には、春、夏、秋、冬と季節の和菓子が紹介されているが、中でも冬の和菓子には、ニセコならではの深い雪がインスピレーションを与えている。「雪の下でじっと春を待つ植物を感じたり、冬眠している動物や、渡り鳥のことを考えたり。目には見えないけれど、きっとあるんだなあと感じることが、和菓子作りにとても役立っています」。
雪に包まれた静かな冬は、考えをめぐらせたり、感性をみがくための大切な時間となっている。

1月13日より、松風の和菓子の展示会が岡山で開かれる。タイトルは「ひとくちの冬」。京都・今宵堂の器と和菓子のコラボ展であり、小さな器にのせた和菓子が並ぶ。雪に包まれた森の中で生まれた和菓子の数々。器の上に映し出されるのは、ニセコの冬の小さな風景である。

【展示会情報】
「ひとくちの冬」松風の和菓子と今宵堂の器
日時:2012年1月13日(金)- 22日(日)10:00-18:00 ※ 18日(水)は休み
会場:Cafe du Grace 921 gallery
岡山県赤磐市下市92-1 電話 086-955-4548 >MAP

【書籍情報】
森の中にある 小さな工房の和菓子レシピ』渡辺麻里 著(成美堂出版)
2011年3月発行
季節に寄りそった四季折々の和菓子の作り方を紹介している。写真は、写真家である夫・渡辺洋一さんと二人で約一年をかけてていねいに撮影したもの。

和菓子工房「松風」 http://matsukaze.upas.jp/

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name
和菓子工房「松風」
place
ニセコ
link
matsukaze.upas.jp

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