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  • Photography: Takeo Okuma

小津映画の食事シーンで、磁器のうつわに目覚める

, 2011/01/04

ここ数年仕事柄もあって「やきもの」に触れる機会が多くなり、必然的にうつわの数も増えていくばかり。一人暮らしの身としてはそんなにうつわばかり買ってどうするの、という感じではあるのだがいいうつわを見るとついつい欲しくなってしまうから困ってしまう。でもうつわひとつで料理の味も気分もがらりと変わってくるのもこれまた事実。簡単な炒め物がお皿ひとつで数倍おいしそうに見えてくるから不思議である。料理は舌だけで味わうものではないんだな。そんな経験を何度かするうちにうつわの魅力に取り憑かれいくのである。

といってももっぱら家で使っているのは陶器のうつわ。陶器は土という素材そのものの温かみが普段着の暮らしにはなじみやすいし、土や釉薬の質感や色味の取り合わせを楽しめるのが大きな魅力。また同じ土を素材にしているといっても陶芸家のセンスや個性が不思議なくらい様々で自分好みのうつわを見つける楽しさもきりがないほどだ。

それが最近「磁器」にも興味が湧いてきた。磁器というと、瀬戸物の安い茶碗のような印象もあるが、どちらかというと割烹や料亭などで使われる器、おめでたい席で使われるハレのうつわ、といった少し敷居が高く非日常的なイメージが強かった。話は少し飛ぶけれど私は小津安二郎が大好きで繰り返し同じ作品を見るのだが、小津映画は食事のシーンがとても多い。小料理屋や割烹、お座敷など様々なシチュエーションでの食事シーンできまって目につくのが品のいい磁器の器なのである。気のおけない中年の友人同士が小料理屋で一杯やりながら酒の肴をつまんでいるシーンなどでもよく見ると磁器のうつわが何気なく魅力的に使われている。ああ昔の大人とはこんな素敵だったのかと思いながら、次第に磁器ならではの上品さや大人感に憧れるようになってきたのだった。磁器のうつわをちゃんと使える大人になるのが今年の目標!?

そんな思いもあって今、ギャラリー&ショップ ドーでも磁器の展示会をしています。今月16日までなのでご興味のある方はぜひ足を運んでみてください。ワークショップやトークショーも行います。詳しくはこちら









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