乾燥した荒野で何万年もの間暮らしてきたアボリジニの人々は、水のある場所、風邪に効く薬草、カゴを作るのに適した植物など、生活を支える知識を蓄積し、子孫へと受け継いできた。言葉や歌、そして絵として。
「私たちは昔、水のある場所を仲間に伝えるために砂に絵を描いた。植物や人間、山や自然のすべて。絵は生活に必要なものだったんです。U字に見えるものは人間が地面に座ったお尻の跡。円はたいてい、水場を表すというようにね」(#29 P.29)
アボリジニの人が教えてくれたように、絵はアボリジニの生活を支える大地の恵みが描かれたものであり、暮らしや生き方から紡ぎだされてきたもの。そうしたアートを体感できるギャラリーを紹介しよう (#29)。
◆アラルエン・アート・センター Araluen Art Centre
アボリジナルアートの父とよばれるアルバート・ナマジラの作品を展示する美術館。この美術館を中心に、毎年9月ごろにアボリジナルアートのイベント「Desert Mob」がおこなわれる(2010年は9月10日〜10月24日に開催)。中央オーストラリアの各地から集められた作品が展示され、アボリジナルアートの今に触れることができる。
» www.araluenartscentre.nt.gov.au
◆ムバンチュア・ギャラリー Mbantua Gallery & Cultural Museum
オーストラリア最大のギャラリースペースで、アボリジナルアートの天才画家といわれるエミリー・ウングワレーをはじめ数多くの作品が展示されている。アボリジニとして静かな暮らしを送っていたエミリー・ウングワレーは、80歳を目前にして突如アートに目覚め、またたく間に3,000点もの作品を描きあげたという伝説の存在だ。ギャラリーにはカラフルなものからソリッドな風合いのものまで、ポップアートを彷彿とさせる作品が並んでいる。
» www.mbantua.com.au
◆パプンヤ・トゥラ・アーティスツ PAPUNYA TULA ARTISTS
トッドモールにあるこちらのギャラリーには、さまざまな村で描かれた作品が展示されている。ウェブサイトでも作品を閲覧できる。
» www.papunyatula.com.au
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