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  • SWITZERLANDPhotography: PAPERSKY

スイス・アルプスを走る、理想の自転車旅(No.33)

, 2010/07/30

ヨーロッパの小国でありながら、自国の特性を活かした国家を形成し、経済面でも文化面でも世界をリードするスイス。自転車愛好家も多く、賢く、美しく、気取らない、人間性の高い人々が暮らし、ローカリズムとグローバリズムが絶妙なバランスで保たれた理想的な国家だ。今回、PAPERSKYではそんなスイスの魅力を肌で感じる旅を計画した。移動手段を自転車と公共交通機関に限定し、2週間かけてスイスを一周する。この旅ならスイスの豊かな自然はもちろん、そこで暮らす人々、ひいては国のしくみまで感じることができるだろうと思ったわけだ。こうして旅はスタートしたのだが、僕たちはこの旅をつうじて、この国の豊かさは個性とコミュニティを尊重する社会の上に成り立っているということに気づかされた。

インターラーケンで電車を降り、ドイツ語圏の田舎町を自転車で走り抜け、アルプスの山々を眺める。そしてまた電車に乗り、ヴヴェイ駅で下車すると、そこにはまったく違った言葉があり、文化がある。食べ物、建築、ここではすべてがフレンチスタイルだ。そしてまた電車に乗りこみ、今度はジロ・デ・イタリアを観戦しにポスキアーヴォへ。この町の陽気な雰囲気はまさにイタリア。レースを誘導する警官もイタリア人だ。ロマンシュ語圏の文化にふれようとツオーツの町にやってくると、この地方でしか見られない独特な幾何学模様の建物が立ち並ぶ古い街並が現れた…。

4つの公用語を持つスイスには、多様な文化が存在する。そしてこの国にはそれぞれの文化を尊重し、かつスイス人としての誇りをもつ人々が存在する。どの町を訪れても高く掲げられている国旗を見るたび僕は、人々の愛国心を感じると同時に、この国の人々が自分らしく生きることへの誇りを素直に表現している証のようにも感じられた。スイスが魅力的な場所である理由は、この国の人々が魅力的だからにほかならない。そう、僕は思った。

 
PAPERSKY No.33 Swiss Issue
メッセンジャーJURIさんと自転車でめぐるスイス

» オンラインで購入:紙版デジタル版

 
Swiss an Idyllic Ride.

Switzerland is what all countries should aspire to become. Besides being a bicycle loving and friendly place, the nation is stunningly beautiful, unpretentious and intelligent all while being able to keep a remarkable balance between localism and globalism.
Papersky spent two weeks riding bicycles as well as trains and literally traveled all around the country. In doing so we learned that Switzerland’s ultimate respect for individuality as well as community is the secret behind the good vibrations we felt throughout our journey.

We would get off the train at Interlaken and ride 40 kilometers through the Swiss Alps while passing through German speaking regions. Then we would get back on the train, ride, exit, pick up some rental bikes at Vevey station and “voila!” The area becomes French as does the language, the food, the customs and even the architecture. Once again: on the train, off the train, rent the bikes, this time at Poschiavo and “Mama Mia!” – it’s Italy, even the police leading the pelaton of the Giro de Italia are Italian. For the oldest ethnic group, the Romansh, we visited Zuoz a quintessentially quaint town, with its distinctive half-circle doors.

Although, while each region of Switzerland speaks a different language and carries its own distinct culture, everybody is proud as a button to be first and foremost Swiss. The Swiss flag flies high everywhere, in a manner that in most places would be embarrassing- but here it’s genuine- it’s not about being patriotic, rather it’s about being proud of just being who you are. This is what we found in Switzerland: a land of good people who are genuinely proud to be themselves.

 
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