Menu Links
  • NETHERLANDSPhotography: PAPERSKY

ヨーロッパの野原でプレイする草サッカー|Hans van der Meer

, 2010/06/19

残雪の山々を背景に、広々としたグリーンのフィールドに配されたプレイヤーの姿。カラフルなチーム・ユニフォームに身を包んだ彼らの真剣な表情は、私たちがメディアで目にするワールドカップの選手たちの眼差しにも通じている。オランダの写真家・ハンス・ファン・デル・メールは、ヨーロッパの野原を舞台に行われている”草サッカー”に眼を向け、ローカルな競技場でプレーするアマチュア・チームを撮り続けている。アルミのはしごに上り、少しだけ上の目線から撮影することによって、個々の人物の表情を捉えながらも、フィールドの風景を俯瞰する独特な世界を表現する。そこに映し出されているのは、ヨーロッパの風土そのもの。石造りの家が並ぶ中世の町並みや、丘に広がるブドウ畑、白い岸壁と紺青の海、エレガントな教会の尖塔などを背景に、都会やカントリーサイドのあらゆるところに野原があり、大人たちが夢中でボールを追いかけてきたヨーロッパサッカーの原点を感じさせてくれる。

ファン・デル・メールは1998年にまとめられた写真集『Hollandse Velden (“Dutch Fields”)』において、彼の故郷オランダのアマチュア・リーグ戦を撮影し、その後撮影の場をヨーロッパ全域に広げてきた。彼のウェブサイトでは、そうした作品が美しいスライドで紹介されている。黄色の草花の咲く野原が広がるフィールドで、草花と同じ黄色のユニフォームを身に着けたポルトガルの選手たち。小川に落ちたボールを、はてどうしようか?と眺めるオランダの選手。一つ一つ背景を異にする写真の数々は、普段の試合中継では目にとまらないような、サッカーを取り巻く情景を豊かに伝えてくれる。日常的な光景の中でサッカーをおおいに楽しむプレイヤーの姿は、このスポーツの起源とその意義を私たちに思い出させてくれるだろう。

Hans van der Meer
European Fields: The Landscape of Lower League Football』(Steidl Publishing) 2006

http://www.hansvandermeer.nl/

See also Papersky No.17.

Tags:









遠くの街の宝の場所を秘めるスカーフ「Kind of Scarf」

コペンハーゲン、アムステルダム、東京、パリ、ヘントなど、街のカラフルな平面図をシルクのスカーフにプリ… »STORY

世界で最もユニークなクリエイティブ・エージェンシー

オランダの広告代理店「ケッセルズ・クレイマー (kessels kramer)」の名をご存知だろうか… »STORY

place
The Netherlands

© 2008-2018 Knee High Media. All Rights Reserved.