クリスチャニアは、軍の施設だった敷地を1970年代に入ってヒッピーたちが占拠し、今では800人が住むコミューンとなっている場所。デンマークの隠れ観光スポットともなっていて、昼間は観光客の姿も多い。街のあちこちに手作りの家があり、壁にはグラフィティが描かれている。一見すると退廃した場所のようだが、街は「ノー・ハードドラッグ」「ノー・自動車」「ノー・暴力」が基本。クルマが一台もなく、そのかわりに前輪が二つ並ぶカーゴつきのクリスチャニアバイクが活躍している。
そんなクリスチャニアにあるカフェ「モルゲンスゥデット(Morgenstedet)」は、翠れんさんはじめ取材班一同がとても気に入った店(no.31 p.28-)。自然に囲まれ、古い民家を改造した店内がとても居心地よく、風味を活かした野菜料理も美味しい。料理を作るのは全員がボランティアで、日替わりでコックを担当し、それぞれがその日に作りたいものを作っているそうだ。訪れた日には、お客として別の日担当のコックの女性も食べに来ていて、あの人の料理はどうだとか、この人はニンニクをたくさん使うんだとか、店内での会話もどこか知り合いの家に来たかのような気安さ。外は雨が降り出したこともあって、気がつけば取材班一同、4時間近く過ごしてしまった。ちょっと昔に日本人の女性がコックとして働いていたことがあったそうで、その人の焼くパンがとてもおいしかったのよ、という話をしてくれた。» www.morgenstedet.dk