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イタヤ細工を訪ねて、角館の旅へ

その面積の7割が森林という豊かな自然に恵まれている秋田県。土地ならではの素材を利用した民芸品や食生活に古くからの文化が色濃く残っている。編集長ルーカスはそんな自然の実り豊かな秋田に惹かれ、本誌でも2回訪れている。中でも角 […]

12/10/2009

その面積の7割が森林という豊かな自然に恵まれている秋田県。土地ならではの素材を利用した民芸品や食生活に古くからの文化が色濃く残っている。編集長ルーカスはそんな自然の実り豊かな秋田に惹かれ、本誌でも2回訪れている。中でも角館は伝統工芸の職人が多く、その工房を訪ねてみるのも秋田を感じる旅の方法のひとつといえる。上の写真は、イタヤ細工の工芸士である菅原清澄さんの工房を訪ねたときのもの。イタヤ細工とは、イタヤカエデの若木の幹を帯状に裂いて編み上げるもの。行李や箕など、カゴといった農作業に欠かせない道具となっている。使っているうちに、表面がつるつるになっていき、渋みと輝きを増していく。手作業とは思えないほど均一に編み込まれた模様の中にも、人の手が作った温もりが感じられる日常の道具の美しさがある。
11月にオープンしたばかりのCLASKA/DO 渋谷店にて、そのイタヤ細工の馬が並んでいるのを見つけた。イタヤの帯で編み込まれた馬の姿は、シンプルな中にもどこか洗練された北欧のデザインを思わせるものだった。職人の技によって伝えられてきた日本のプロダクトが、若い人たちの間でも受け継がれていく時代がようやく訪れたようだ。
See also: Papersky no.14