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高層ビルと路地裏・ダイナミックに変化する上海の風景

未曾有の経済発展による建築ラッシュが続く上海。街にはクレーンが立ち並び、巨大なマンションや商業ビルが次々と建てられている。凄まじいばかりの変化の中で、そのすぐ隣には混沌とした空き地や古い路地裏で暮らす人々の姿がある &# […]

12/10/2009

未曾有の経済発展による建築ラッシュが続く上海。街にはクレーンが立ち並び、巨大なマンションや商業ビルが次々と建てられている。凄まじいばかりの変化の中で、そのすぐ隣には混沌とした空き地や古い路地裏で暮らす人々の姿がある – その風景に感じられるのは、古いものと新しいものとのコントラストの中に息づく人々のエネルギーである。ドイツの写真家ピーター・ビアロブルツェスキは、そうした変化の中にある風景を写真集「Neon Tigers」(2004年)に収めた。撮影場所は上海を始め、バンコク、クアラルンプール、香港、ジャカルタ、シンガポールなどアジアの8つの都市である。
彼の視線は、街の建物や人々の姿に向けられていながらも、決して近すぎず、遠すぎずという距離を保っているように見える。それは郷愁やロマンではなく、現代都市から湧き上がる変化することへの圧倒的なパワーを表現するものだ。日本がかつて経験した「経済成長」というマクロな視点だけでは捉えることのできない、街の生活の現実であり、激動の中に確かに存在しているダイナミックな風景なのである。
ピーター・ビアロブルツェスキ Peter Bialobrzeski
写真家・1961年生まれ。雑誌やエキシヴィジョンを中心に広く活動している。ここで紹介した写真は、2004年に発売された「Neon Tiger」より。2009年12月には家をテーマにした写真集「Case Study Homes」(2009)が出版された。
http://www.bialobrzeski.de/
See also: Papersky no.11