旅をするのには様々な速度がある。歩く速度、自転車の速度、列車の速度、飛行機の速度。それぞれに言えるのは、普段都会を忙しく歩いている時とは全く違った速度だということだ。旅をする時に流れる時間は特別なものであり、そうした感覚が人びとを非日常の世界へと連れて行ってくれる。そうした旅の一つのひとつに、川の流れに身をまかせてみるという方法がある。Paperskyが訪ねたのは、長野県飯山市を流れる千曲川。ゆったりと流れる川の上を滑るように、カヤックで下る旅をした。流れもゆるやかで初心者でも少しの練習でトライできる。Paperskyがno.26「Old is Now」取材時にお世話になったガイド「サンデープラニング」。代表の吉原さんは、30年以上前から自然ツアーを組む、アウトドアスクールの草分け的存在だ。
アシの群生が茂り、きらりと魚の影もゆらめく美しい水面、川からの心地よい風。そうした自然の現象一つ一つが身体にしみ込んでいくのを感じながら、12kmの川の旅は続いた。ここ飯山は「菜の花畑に入りし月の、見渡す山の端、かすみ深しー」という『朧月夜』の歌詞のモチーフになった場所であり、春になると川岸には一面の菜の花が咲き揃う。
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